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本と音楽とねこと

自発的隷従論

エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ,山上浩嗣訳,2013,『自発的隷従論』筑摩書房('18.2.4)

 16世紀にまだ10代であったボエシが書き残した秀作。
 家産官僚制のもとで自発的に領主に隷従する家臣たち、そして圧政のもとで苦しむ人々も「パンとサーカス」で慰撫され、隷従し続ける。これは16世紀のフランスだけでなく、21世紀の日本にもあてはまる事態ではないのか。
 中世化する社会の病理を、この不朽の名著は照射してくれる。社会契約思想やフランス革命にも大きな影響を与えた古典中の古典である。

目次
自発的隷従論
一者支配の不幸
多数者が一者に隷従する不思議
自由への欲求が勇気を与える
自由はただ欲すれば得られる
民衆は隷従を甘受している ほか
付論
服従と自由についての省察(シモーヌ・ヴェイユ)
自由、災難、名づけえぬ存在(ピエール・クラストル)

圧制は、支配される側の自発的な隷従によって永続する――
支配・被支配構造の本質を喝破した古典的名著。20世紀の代表的な関連論考を併録。

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