派遣労働が実質解禁されて、日本は、『女工哀史』の明治時代に逆もどり。
雇用環境が改善されたはずのアベノミクス(嗤)の時代でさえ、実質賃金はだだ下がり。労働力需給のひっ迫で新卒の就職率が上がっただけで、平均でみれば、雇用の劣悪化はとどまるところを知らず、既婚女性の非正規就労の増大が、かろうじて全体の相対的貧困率を引き下げたにすぎない。
実質賃金がずるずる下落しているのは、OECD諸国中、日本だけである。低賃金不安定就労か、過労死しかねない長時間奴隷労働か、自分たちがどんなにひどい目にあわされてきたか、本書を読んで、知っていた方が良い。
労働条件の底が抜けた?派遣はいつでも切られる身分。パートは賞与なし、昇給なしの低時給で雇い止めされる身分。正社員は時間の鎖に縛られて「奴隷」的に働くか、リストラされて労働市場を漂流する身分―。こんな働き方があっていいのか。この三〇年で様変わりした雇用関係を概観し、雇用身分社会から抜け出す道筋を考える。
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