労働事件を専門にする第一線の弁護士が、自ら手がけた事件も含め、長時間労働、過労死、非正規労働者の雇止め、人事権の濫用、労基署の職員不足、学校での労働法教育の必要性等を論じる。
事例が詳しく紹介されており、わかりやすい。「就労請求権」の問題等、司法の判断への疑問も明確に提示されており、勉強になる。
明快で骨太の、労働問題の解説書として、アルバイトをしている学生、これから就職する学生にもたいへん役に立つ内容だ。
二〇一五年、電通に勤めていた高橋まつりさん(当時二四歳)が過労によって亡くなったことは記憶に新しい。同社では、一九九一年にも若手社員が過労死している。過ちは、なぜ繰り返されるのか。日本社会は、二一世紀に入って労働者をより冷遇するような状況に進んでいるように見える。非正規雇用の労働者が増え、労働条件の劣悪さに苦しむ事例、裁判に訴えても声が届かない例は数知れない。パワハラを始めとする様々なハラスメントも横行している。なぜ、ブラックな職場はなくならないのか?労働弁護士が、豊富な事例からブラックな職場の問題に横たわる背景を検討しつつ、ホワイトな社会の実現に向けた具体的な解決策を示す。
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