ウェブサーバー上のアルゴリズムにより、つねに自らの興味・関心、価値観、政治信条等に最適な情報を提示される「デイリー・ミー」、興味・関心、価値観、政治信条等を同じくする者どうしで、同様の意見を交換し合うことで生まれる「エコー・チェンバー」現象、そして多数派となった者の過激な意見が滝のようになって少数者の意見を流してしまう「サイバーカスケード」等々、キャス・サンスティーンのユニークな構成概念は、ブレグジット(イギリスのEU離脱)、ドナルド・トランプのアメリカ大統領就任、テロリズムの横行等を、みごとに説明してくれる。
文体が入り組んで読みにくいのを割り引いても、読むに値する本だと思う。
目次
デイリー・ミー
類推と理念
分極化
サイバーカスケード
社会の接着剤と情報の拡散
市民
規制とは何か?
言論の自由
提案
テロリズム・ドットコムほか
SNSの浸透により危機に瀕する民主主義。正しく熟議を確保する方策とは?豊富な実証研究と憲法解釈から導き出される市民の基礎教養。
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