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本と音楽とねこと

黒焦げ美人

岩井志麻子,2005,『黒焦げ美人』文藝春秋(¥420)'09.9.20

 タイトルがすごいわりには、やや岩井流の淫靡さが足りないものの、まあまあおもしろい。
 しかし、岡山という土地は、陰惨な事件が起きる場としてはぴったりだな。いや、わたしは、そんな岡山がきらいではないんだが、良くも悪くも日本の原風景が典型的に見受けられるところなのだ、岡山は。
 ところで、辛酸なめ子の解説によれば、岩井は世にも珍しい「ハメ書き」小説家らしい。(笑)

大正初年の岡山。妾稼業の姉の家には近在の高等遊民たちが集って、優雅なサロンのような様相を呈していた。しかし、ある夜、姉は惨殺された。それも、全身を黒焦げに焼かれて…。田舎に広がる波紋、そして意外な犯人像!岡山で実際に起きた猟奇事件に取材した、岩井版「冷血」と呼ぶべき力作長篇。

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