見出し画像

本と音楽とねこと

SとM

鹿島茂,2008,『SとM』幻冬舎(新書,¥756)'08.4.27

 鹿島センセが書いたSM比較文化論が面白くないわけない。自由主義社会で「権威主義的パーソナリティー」がはびこる理由は、荒ぶるどSの神がいなくなって、どM化した人々が新たなどSを希求するからなんだ~と思ってたから、ふんふんなるへそと納得しながら楽しんで読めた。秀逸な文明論としてもおすすめ。

娼婦に肛門性交を強いて国を追い出された作家マルキ・ド・サド、被虐趣味に溢れた小説を書き一躍有名になったザッヘル・マゾッホ。彼らの嗜好を基に命名された「サディスム」「マゾヒスム」が浸透したのは十九世紀だが、そもそも精神的・肉体的な苦痛を介して人が神に近づくキリスト教に、SM文化の源流はあったのだ。鞭とイエスはどんな関係があるのか?そして、SMが輸入されることもなく日本で独自の発展を遂げたのはなぜか?縦横無尽に欲望を比較する画期的な文明論。
(「新刊JP」より。)

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

※「にほんブログ村」バナーはメンテナンスのため、現在、ご利用できません

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「本」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事