ベストセラーとなった自己啓発書、就職用自己分析マニュアル、『an.an』や『プレジデント』等の雑誌が読者とともにつくりだした自己コントロールの欲望を、牧野さんは、次のように、的確に表現している。
「本当の自分」「なりたい自分」「新しい自分」「やりたいこと」を見つけたい(あるいは逆に「これは本当に自分のやりたいことなのか」と悩む)、「もっと違う自分」になりたい、自分を好きになりたい、コンプレックスを克服したい、前向きになりたい、自分を変えたい、自分を高めたい、能力やスキルを身につけたい、自分をうまく表現したい、独創的な発想をしたい、自分をうまくコントロールして成果をあげたい(pp.254-255.)
労作であるのは認めるし、もとが早稲田大学に提出された博士論文であることもさもありなんと思うけれども、おっと思ったのが引用したこの部分だけだったのがなんとも。文化社会学というのは難しい領域だ。
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