要介護高齢者とその介護者へのインタビュー記録と文献研究の知見から、地味ながら、介護される者、介護する者、それぞれの苦悩をあぶり出す。
介護問題を女性問題としてとらえなおすことで、はじめてみえてくる抑圧の構造がある。
現在にも通用する問題群への洞察は、なお生かされる価値がある。
なぜ介護は女性が担い、その負担は軽減されないのか。そして要介護者の多数を占める高齢女性は、なぜ二重の困難を抱えるのか。従来の社会福祉論に欠落するジェンダーの視点から、日本が抱える社会問題の本質を浮彫りにした介護の臨床社会学。
目次
1 「家族」のなかの人権―高齢者介護問題を中心として
2 介護―愛の労働
3 男性ケアワーカーの可能性―在宅訪問男性ヘルパーを中心として
4 障害児問題からみた家族福祉
5 老人を介護する家族
6 「家族」という関係の困難と希望―高齢者在宅介護問題を中心として
7 フェミニスト・エスノグラフィーの方法
8 フェミニスト・フィールドワークの方法をめぐって―現代家族への民俗誌的アプローチ
9 セルフヘルプグループと自己回復
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