
『赤い心臓 』 とも呼ばれるウルルは、
太古よりここに暮らすアボリジニに聖地として崇められてきました。
そしていま、
多くの人がここを 『パワー スポット 』 として認めています。

その圧倒的な存在感は、
同じく聖地である 「ノーランジー ロック 」 を遥かに凌駕しています。
(9月2日のブログ参照 )

「ドリーム タイム 」 と呼ばれる
独特の世界観を持つアボリジニの考え方では、
すべての生きものは人類の祖先です。
そして、すべての生きものに宿る精霊は互いに交錯し、
その中心がウルルであると、
ここに暮らすアボリジニは信じています。
(9月22日のブログ参照 )

長年にわたる風雨による浸食がつくり出した
ウルル表面の窪みや様々な模様 ・・
アボリジニは、そこに神話を見出しました。

たとえば 『クニヤ (アボリジニの言葉で蛇 ) 』 ・・

巨大岩の表面に現れた 『蛇 』 を思わせる模様から、
蛇が関わる生命創成の物語りを生み出しています。


太陽の位置や光の強さで変幻に色を変える巨大岩の表情も、
アボリジニに自然に対する畏怖の念を授けたに違いありません。

単なる自然現象にさえ人は心打たれる美しさを感じ取り、
やがて神々しさという人知を超えた絶対的で唯一無二である
創造者の存在へと思いを至らせます。

人種に関係なく、人は自然の前で無力であることを知り、
無力であるから故に、
自然に抱かれ自らを委ねることに安らぎを覚え
至福の時を感じるのでしょう。
母の存在が絶対的で唯一無二であるように ・・
jfk-world