
午後6時、パシフィックビーナスは 「フロム」 を出航 ・・

汽笛の音が、幾重もの響きとなって、
フィヨルドのいちばん奥まった街に別れを告げます。

デッキにぽつんとひとり、
いつまでも名残り惜しそうに佇む乗客の姿がありました。

厳冬の時期にも凍ることのない天然の水路 ・・
(2月9日のブログ参照 )

いくつもの入り江は、格好の造船の場所だったはずです。

そして、日常的に船を使うことで航海技術を進歩させ、
いまからおよそ1000年も前に、
遥か大西洋を越えてアメリカ大陸にまで
航海していたと伝えられるバイキング ・・
(2月13日のブログ参照 )

彼らがたどった同じフィヨルドを進む時、1000年という時間が、
地球の懐の中ではわずか一瞬のことのように思えます。

ノルウェーの国民的作家 = ビョルンソンが作詞した
ノルウェー国歌 『我らこの国を愛す』 は、
こんな内容だそうです。
(2月14日のブログ参照 )
『私たちはこの国を愛している
岩だらけの大地 ・・
波風が吹きすさむ海 ・・
勇敢に立ち向かった父母たち
愛する国に夢を ・・ 』

いつまでも輝きを失わない夕焼け ・・
パシフィックビーナスは、
大西洋 ・・ そして次の寄港地 イギリスへ向かいます。
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