大運河のほぼ中間点に架かる 「Ponte di Rialto リアルト橋 」 ・・
(2月 2日のブログ参照 )
このあたりはベネチア本島の中でも海抜が高く、
ベネチアの街建設当初から、商業の中心として栄えていました。
12世紀には最初の 『舟橋 』 が渡されました。
近くに通貨の鋳造所があり、この舟橋は 『お金の橋 』 と
呼ばれていたと伝えられています。
注: 舟橋 ・・ 水路に舟を並べて、
その上に板などを並べて人が渡れるようにした橋。
13世紀には、舟橋に替わって 『木の橋 』 が架けられました。
注: 最初は、
船の通行に合わせて橋桁が上がる跳ね橋がつくられ、
以後改良が繰り返された。
『木の橋 』 は、15世紀の初めには現在と同じかたち ・・
つまり、橋の上に様々な小売店が並ぶ構造になっていました。
しかし、『木の橋 』 は、
幾度か火事や崩落の事故に見舞われました。
16世紀末になって、
より頑丈な現在の大理石の橋につくり替えられました。
完成は 1591年です。
実は、16世紀の初め、新しい橋の建設計画が持ち上がった頃、
設計者の候補に、天才 ミケランジェロ (1475年ー1564年 ) の
名前が挙がったそうです。
当時のベネチア共和国の豊かさを物語るエピソードです。
「リアルト橋 」 は、完成当初から、
構造的な問題 (橋の上に多くの商店舗が並ぶ ) による
崩落の危険性が指摘されていましたが、
何事もなく500年以上の時が経過しています。
橋の上からの光景は、ベネチアの絶景のひとつになっています。
古く (9世紀頃から ) から
『Rialto リアルト 』 という地名で多くの商工業が集まった地域 ・・
地名は、そのまま橋の名前になりました。
リアルト橋の周辺は、
いまもベネチアのもっとも賑やかな場所のひとつです。
jfk-world