大川に架かる 天満橋 (てんまばし) は、
上下階式構造です。
(ウィキペディアより写真借用)
上層は自動車専用道路 ・・・
下層からは、
(向かって左が下流)
下流の天神橋がこんなふうに見えます。
その天満橋と天神橋の間、
大川の左岸 (向かって左) に
八軒家浜 があります。
江戸時代、
京都伏見を出立する三十石船 ・・・
淀川を往来する船上での人間模様は、
上方落語の題材として有名です。
こちらは安藤広重の絵 ・・・
八軒家浜に到着した
三十石船の様子が描かれています。
また、広重は、
途中の枚方宿 (ひらかたしゅく) で
三十石船に近づいてくる
『くらわんか舟』 を描いています。
注: 枚方宿は伏見と八軒家浜の
ちょうど中間あたり。
『くらわんか舟』 は
食べ物など物売りの小舟 ・・・
『くらわんか』 とは、関西の言葉で
『食べてみないか』 という意味です。
葛飾北斎の八軒家浜には、
往時 (江戸後期) の賑わいが
描かれています。
天満橋の上は人であふれています。
(野村廣太郎 作 八軒家船着場)
ちなみに、八軒家浜という名前は、
ここに八軒の宿や店が
あったことに由来するそうです。
さて、明治以降
衰退の一途だった八軒家浜ですが、
水都大阪復活計画の一環として
よみがえりました。
常夜灯などは元のかたちに忠実だとか。
水上バスの発着 ・・・
カフェやレストランの充実などにより、
八軒家浜に賑わいが戻ってきました。
そしてここは、もっと遠い昔を
思い起こさせてくれる場所です。
それは、平安時代に始まった 熊野詣 ・・・
聖地への遥かな道程 熊野街道 ・・・
その起点がここにあったことです。
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