アフリカ象の特徴のひとつとして、
大きな耳を挙げることができます。
アジア象と比較すると一目瞭然です。
注: この写真は、
私の知人で 象の写真家 = 島田 優紀子さんが
神戸市の王子動物園で撮ったもの。
このアジア象の名前は ズゼ ・・・
現在27歳のメス象で、
日本で最初に出産を経験した
象として知られている。
広々とした草原で暮らすアフリカ象 ・・・
遠くの音を聞き分けるために、
耳が大きく進化したという説が有力です。
注: アジア象はうっそうとした密林に暮らすため、
大きな耳は
木の枝にひっかかったりして邪魔になる。
また、アジア象の丸みを帯びた背中に対して、
窪みのある背中もアフリカ象の特徴です。
さて、年頃になると
群れを離れなければならない オスの象 ・・・
これには、
オスの 『発情 』 が関係していると言われています。
これも
島田さんが王子動物園で撮った写真です。
『Musth マスト 』 と呼ばれる
オス象の発情期の様子を見事に捉えています。
こめかみのあたりから、
タール状の液体が流れ出ているのがわかりますね。
また、尿が止まらなくなり、後ろ足が濡れています。
これらが発情期のオス象の身体的な特徴です。
そして、この時期、オス象は非常に気が荒くなります。
人を襲うのは、たいていマスト期のオス象だそうです。
注: このオス象の名前は マック ・・・
体高3.5m 、体重約5t
日本にいる象では最大級のアジア象。
野生の象社会では、
『発情 』 という、いかんともしがたい性 (さが ) を
背負いこんでいるオス象は、
群れに留まることができません。
孤独な旅の中で自らを磨き (? ) 、
他のオス象との戦いに勝ち、
メス象が受け入れてくれる日をひたすら待ち続けます。
ともあれ、象の群れの平穏はこうして守られています。
最後に、もう一枚 島田さんの写真です。
マストが終わった マック ・・・
再び ズゼ との同居の日々が戻りました。
心なしか、どちらも幸せそうです。
JFK-World