JFK-World 世界の撮影・取材地トピック

Freelance Film Director
TV-CMおよびTVドキュメンタリー番組のディレクター & カメラマン

プリンスと呼ばれた薩摩藩士

2019年10月19日 | アメリカ

長澤 鼎 (ながさわ かなえ)
のワイナリー ファウンテングローブの
シンボルだった円形の納屋 ・・・
この建物も焼失しました。



古い写真にその面影を見ることができます。



ワインづくりに注いだ武士の魂 ・・・



長澤のワインは、



サントローザを代表する名品となりました。



しかし、またしても逆風 ・・・



禁酒法に外国人排斥法 ・・・



密造酒をつくってくれという依頼に対しては、
相手を蹴散らす勢いで断ったという長澤 ・・・



禁酒法が廃止になるまでの間、



彼はブドウジュースをつくり、
それは人々に愛されました。



長澤は、
心底ブドウづくりが好きだったのでしょう。



ワイン王とまでいわれた長澤 ・・・
甥が受け継いだワイナリーですが、
太平洋戦争により全財産は接収されてしまいました。



膝の上に座る子どもは長澤の甥の息子 ・・・
イジチ コウイチさん。



写真には KO コウ と記されています。



私たちは、サンフランシスコに暮らす
イジチ コウイチさんにインタビューしました。



『私は、
 14歳までファウンテングローブで
 長澤と一緒に暮らしていました。
 長澤は、誰に対しても実に親切で
 皆からとても慕われていました。』



『元藩士ということもあり、
 彼はプリンスと呼ばれていました。』



これは、1918年に
長澤が誰かに贈ったワインの木箱 ・・・
『プリンスからのプレゼント』
と書かれています。



武士として鹿児島に生まれ、
異国の地で成功を収めた長澤 鼎 ・・・



ワイナリーは人手に渡りましたが、
強い志を宿した彼の肖像は
ボトルに生き続けています。

それにしてもいい顔をしていますね。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
長澤鼎 (菜の花)
2019-10-19 09:42:40
おはようございます。いつも楽しく拝見しています。パリでは、JFKさんのブログを思いながら歩きました。カリフォルニアのワイン王と言われる薩摩の長澤鼎、すごい人だと思っていました。鹿児島中央駅の前の広場に「若き薩摩の群像」があります。イギリスに留学した薩摩藩士たちの銅像です。その中に長澤鼎も。帰省するたびに薩摩藩士に思いを馳せています。
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Unknown (JFK)
2019-10-19 10:30:05
菜の花さん、コメントをありがとうございます。
「若き薩摩の群像」 ・・・ 素敵ですね。
威風堂々・・・ 私にはそんなイメージです。
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Unknown (のり)
2019-10-19 14:17:10
歴史に翻弄されながらも気骨をもって生きた、素晴らしい薩摩藩士がいたことを誇りに思います。 ありがとうございました。
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Unknown (JFK)
2019-10-19 14:42:40
のりさん、コメントをありがとうございます。
同じ日本人としてうれしいですね。
返信する
長澤鼎 (京都で定年後生活)
2019-10-19 18:06:45
こんにちは
貴blogで初めて長澤鼎のことを知りました。
江戸時代に生まれ、人生の大半を海外で過ごした「侍」の生涯に感動しました。
もっと多くの方に知ってほしいと思います。
返信する
Unknown (JFK)
2019-10-19 18:15:10
京都で定年後生活さん、コメントをありがとうございます。
海外で取材をしていると、グローバルといわれる時代よりずっと以前に、海を越えて活躍した日本人の話を聞くことがあります。
そんな時、やはり日本人として誇らしく思います。
「侍の生涯」 ・・・ いい言葉ですね。
京都の写真、いつも楽しませていただいています。
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