Jim Thompson
ジム・トンプソン (1906年ー1967年?)
タイ シルクを世界に広めたことで有名なアメリカ人。
タイの話を締めくくるにあたって、
彼のエピソードを紹介したいと思います。
1906年、アメリカ デラウェア州の
裕福な家庭に生まれたジム・トンプソンは、
プリンストン大学を卒業後、
ペンシルバニア大学で建築学を学びます。
その後軍人を志願し、
第二次世界大戦時には、
現在のCIAの前身 = OSSのバンコク支局長となります。
終戦後もバンコクに留まった彼は、
有名なホテル = 「オリエンタル バンコク」 の経営に携わるなど、
実業家へと転身します。
当時、機会織りの普及により大量生産が可能となったため、
手づくりの付加価値を失い衰退の一途をたどっていた
タイの伝統工芸品 = タイ シルクの復興に彼は情熱を注ぎます。
私財を投げ打って、彼が再興にかけたタイ シルクは、
ハリウッド映画 = 「王様と私」 で使われるなど、
世界的に有名な存在となります。
建築を学んでいたことの影響でしょうか ・・
彼は、古い民家の壁や柱を集めて、
バンコクの運河沿いにタイ様式の家を経てます。
バンコクで有名な建物となった彼の家には、
彼を慕う欧米からの客人が夜ごとに集まり、
饗宴が繰り返されました。
川の向こうには、
そうした客人を見物するタイ人の人垣ができたそうです。
その後、ジム・トンプソンは数奇な運命をたどります。
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