
ベローナには、「ジュリエットの墓 」 も存在します。

1930年代、ベローナのひとりの女性篤志家が、
とある教会 (修道院 ) の地下を 「ジュリエットの墓 」 とし、
ジュリエットを手厚く葬りました。

以来、『巡礼 』 と称して、
世界中から多くの人がここを訪れるようになりました。

誰とはなしに石棺に手紙を置いて帰る人が現れ、
やがて多くの訪問者が追従し始めました。
それが 『ジュリエットへの手紙 』 の始まりだそうです。
(5月7日のブログ参照 )

現在、墓は美しく整備されています。


戯曲 「ロミオとジュリエット 」 の場面を表した
レリーフも飾られています。

また、シェイクスピアの胸像も置かれています。
シェイクスピアに関しては、
18世紀以来 『シェイクスピア別人説 』 が一部の研究者に
根強く支持されています。
シェイクスピアの作品はすべて、
ウィリアム・シェイクスピアの名前で、
複数の作家によって書かれたもの ・・ という説です。
歴史には、真偽とは別に幻想という領域があります。
人それぞれの幻想 ・・
歴史探訪とは、その幻想の中をさまようことではないでしょうか。

胸像の隣には、
第5幕、第3場 (最終場面 )、『キャピレット家の霊廟 』
でのセリフが掲げられています。
ロミオの家には第1幕、第1場のセリフ ・・
(5月5日のブログ参照 )
「ロミオとジュリエット 」 の街 ベローナ ・・
気の利いた演出だと思います。
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