1975年に南北が統一されてからの10年間、
ベトナムはそれまでの戦時体制から平和な時代を基礎とした
新たな経済の時代へと移行します。
モデルはソ連型の計画経済であり、
生産、流通などはすべて国家が決定し、
私企業は小規模なビジネスに限られました。
しかし、この10年間がもたらした結果は驚異的なインフレと、
人口の7割以上が占める農業政策へのしわ寄せでした。
1986年、ベトナム共産党大会で 「ドイモイ政策」 が採択されます。
「ドイモイ」 とは、ベトナム語で 「刷新」 を意味します。
ドイモイ政策の基本は次の4点です。
(1)社会主義路線の変更
(2)産業政策の見直し
(3)市場経済の導入
(4)国際協力への参画
簡単にいえば計画経済から市場経済への転換です。
ドイモイから20年、ベトナム経済は大きく成長を遂げ、
社会主義国家に
ニューリッチと呼ばれる富裕層が登場することになります。
たとえば音楽の面では、世界へ向けて発信する
「ベトナムポップス」 なるものも登場しました。
新旧の価値観が混在し、
誰もがそれをしなやかに受け入れているところが
ベトナムの魅力なのでしょう。
日常の中にレトロが息づいている国・・それがベトナムです。
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