
オランダ広場に程近く、セント・ポール・ヒル と呼ばれる
小高い丘があります。
この丘の頂上に、外壁だけを残す礼拝堂がそびえます。

St. Paul's Church セント・ポール教会礼拝堂史跡
1521年、ポルトガルによって建てられた礼拝堂です。
その後、カトリックのポルトガルから、
プロテスタントのオランダ、イギリスへと
統治者が変わっていき、
この礼拝堂は厚遇されることがなかったようです。

実は、マラッカは、
日本にも布教に来た フランシスコ・ザビエル (1506年ー1552年)
にゆかりの深いところです。

ポルトガル王 ジョアン 3世の命を受けたザビエルは、
アフリカ 喜望峰を回り、長い船旅の末、
1545年にマラッカに到着します。
ザビエルは、この礼拝堂を拠点に、幾度も布教に旅立ちます。

1549年に日本に布教に訪れたザビエルは、
こんな言葉を残しています。
『日本人は、
今まで出会った異教徒の中でもっとも尊敬できる民族である。
誇り高く、貧困を恥としない。
優れたキリスト教徒になりうる資質が十分にある人々である。』

1552年、
ザビエルは布教に赴いた中国で、病に冒されこの世を去ります。
亡骸は、9ヶ月間この礼拝堂に安置されました。
ここは、カトリック教徒にとって、
とても神聖な場所として崇められています。
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