
ウルルの西およそ30キロメートル ・・
不思議なかたちの巨岩群 「Kata Tjuta カタ ジュタ 」

ウルルと並ぶ世界遺産です。

36の岩山からなる 「カタ ジュタ 」 もまたアボリジニの聖地です。

最も高い岩山は、地上からの高さが500メートルを超えます。
(ウルルは約350メートル )

この岩山の深い谷間で儀式が行われていたといわれています。
注: 現在も伝統を保存するため象徴的に行われている

主に男子の (成人への ) 通過儀礼 (イニシエーション ) が
中心であったというのが通説です。

しかし、実際のところはすべてが謎です。

アボリジニの文化は決して口外されることがありませんでした。
(8月24日、25日のブログ参照 )

雲に覆われると、カタ ジュタの神秘性はいっそう際立ちます。

カタ ジュタは、ウルルと同じ頃 (1870年代 ) に発見されました。

カタ ジュタを発見した探検隊を指揮したのは、
ドイツからオーストラリアに移住した地理学者です。

Baron Ferdinand von Mueller
地理学者 フェルナンド・フォン・ミューラー 男爵 (1825年ー1896年 )

Queen Olga
オルガ 王妃 (1822年ー1892年 )
ヴュルテンベルク王国 (現ドイツ ) カール 1世の妃

ミューラー男爵は、いちばん高い岩山を
祖国の王妃に因んで 『Olga オルガ 』 と命名しました。
19世紀末のオーストラリア大陸で繰り広げられた
ヨーロッパ列強の覇権争いがおもしろいです。
注: 1980年頃までカタ ジュタは
『マウント オルガ 』 の名前で知られていた
(9月30日のブログ参照 )

ちなみに、アボリジニの言葉で 「カタ ジュタ 」 は
『たくさんの頭 』 という意味だそうです。
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