夕立

「できない約束はしないでください。」
そう言って、私は電話をきる。


うっとうしいまでのこの暑さは容赦なく私たちに降りかかる。
暑さからの解放、ムシムシとした空気を入れ替えるためか
空が一気に様子を変える。

空はゴロゴロと唸りだし、青色が灰色に変化する。
ザーッと雨が降り出し、アスファルトの色を一気に濃くしていく。
部屋の窓からこの雨を眺める。
激しいくらいのこの雨を。

この激しい雨が止むころには、
外の空気はすっかりと入れ替わっているのだろうか？
このムシムシとした嫌な空気をさっと洗い流してくれているのだろうか。
このどうしようもない気だるさのある暑さと共に。

雨が止み、外に出た。



どうやら、気だるいこの熱さは私の中に残ったままのようだった。