マッキーなオトコ

すてきな記事を見つけた。　日々これ漫遊記

あるオトコを思い出す。
彼は、会社の同僚だった。同僚と言っても、10歳は年上の人だ。

この職場では、よく飲みに連れてってもらっていた。
大抵が、飲み屋をはしご・・・な感じだが、忘年会などではカラオケを間に挟んだりした。
ある年の忘年会だった。
その時の２次会がカラオケ。
ひとつの営業所のメンバーだが、結構な人数だった。
「とりあえず、若いヤツ、曲入れとけ。」で始まったカラオケタイム。
2・3曲済んだあたりでマッキーの歌が流れてきた。
「懐かしいよねぇ」なんて言いながら、イントロを聴いていると
『やだよ、誰だよ。。なんでこの曲入れるんだよ・・・。』
と困った顔の同僚一人。
マッキーの曲を入れた主がニヤニヤと
「お前のために入れてやったんだろ。歌えよっ。」とマイクを突きつける。

ジャンジャンッ、ジャジャンッ♪
と、『どんな時も～刺激バージョン～』が始まった。

みなの視線が、一斉にそのオトコにいった。
いつもは目立たないそのオトコに・・・。
リズムの取り方、妙な息継ぎの仕方、音程の乱れ方、直立不動の歌い方・・・。
サビの『どんな時も～、どんな時も・・・』では、みな腰砕けになっていた。。
すごい威力だ・・・。

やっと、『どんな時も』が終わった。
ほっとしたのも束の間、次に流れてきたのは『もう恋なんてしない』だった。
嫌な予感がして、顔をあげると
『もぉ～、なんだよ、やめてくれよぉ～。』
また、お前なのかっ！！

そうして、マッキーの夜は続いたのだった。