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海と毒薬

2010年10月17日 | 書籍
お掃除は遅々として進みません。
本の整理をしていると,遠藤周作の『海と毒薬』の文庫本が出てきました。
捨てようかと思ったのですが,もう一度読み直してみる事にしました。





内容は戦時中,九州大学で行われた生体解剖事件を小説化したものです。
戦争という時代背景,旧帝大医学部という閉ざされた環境の中で,ヒューマニスト勝呂それと対照的にエゴイストであり良心を失った戸田という二人の研究生が解剖に立ち会うこととなるまでを描いた作品。
キリスト教信者であった作者は,人間の弱さと苦悩をこの作品でもテーマとしています。
また一見冷酷非情に見える戸田や勢力争いに患者を利用する医学部教授達を通して,罰は恐れるが罪は恐れないという日本人の罪責意識を問おうとした作品であるともいえます。

戸田が勝呂に語りかけた言葉
「神というものはあるのかなあ」
「・・・運命というんやろうが,どうしても脱れられんやろ。そういうものから自由にしてくれるものを神とよぶならばや」
彼もまた自分では気付かないところで良心というものを追いかけ懊悩していたのかもしれません。

読書の秋 重いテーマを扱った作品ですが 一読をお薦めします。




ストロベリーアイスが咲き始めました







コスモスも また咲いています




スジスジの入った可愛いパンジー




また遊びに来たの?




淋しいんだね?






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