<Introduction>
・急性呼吸窮迫迫症候群(ARDS)は、敗血症に関連する一般的な臓器損傷であり深刻な死亡率をもたらす。
・たとえばLUNG SAFEの研究では、死亡率が34%から45%であることが報告されている。
・ARDSにつながるメカニズムの理解が進んでいるにもかかわらず、疾患修正戦略?は結果を改善していない。
・CITRIS-ALI無作為化試験では、高用量ビタミンCが、敗血症とARDS患者の臓器不全と炎症と血管損傷のバイオマーカーを減らすかどうかを調べたものである。
<Method>
Study oversight: 研究の監視?
・食品医薬品局がこの試験の監督を提供し、治験薬113856を発行?
・CITRIS-ALIプロトコルは、7つの参加医療センターそれぞれの施設内審査委員会によって承認された。
・書面によるインフォームドコンセントは、患者または法的な患者代表者から取得された。
・患者登録は2014年9月から2017年11月まで行われ、最後の患者追跡は2018年1月に行われた。
Study Patients:
・敗血症での集中治療室(ICU)への入院後、急性呼吸不全の発症について追跡調査。
・気管内チューブによる機械的換気を受けており、Pao2とFio2の比(P/F比)が300mmHg未満であり、臨床的傷害から1週間以内に胸部X線撮影による両側の陰影があり、左心房高血圧の根拠のない?新規または悪化する呼吸器症状があり、感染の疑いがあるかもしくは証明済みであり、4つの全身性炎症反応基準のうち2つを満たしていた場合、その患者はCITRIS-ALIに含まれる。
・24時間以内にすべての基準が満たされる必要があった。
・除外患者:ビタミンCに対するアレルギーがある場合、インフォームドコンセントを取得する能力がない場合(18歳未満、非英語圏、または州の区の場合)、 ARDS基準を満たしてから48時間以上経過している(つまり、患者がARDS基準を満たしてから48時間以内にインフォームドコンセントをとる必要があるということ)
・患者の代理人や医師が全面的に支援することはなかった人々?:妊娠中、授乳中
・瀕死であり、24時間生き延びることは期待されていなかった人々:(気管切開または非侵襲的に)家庭用呼吸器換気を必要とし、2 L/minを超える酸素を必要とした。
・間質性肺疾患、びまん性肺胞出血、糖尿病性ケトアシドーシス、または活動性腎結石がある患者。
・人種、民族、性別のために除外された患者はいなかった。
Randomization, Masking, and Study Drug Administration
・http://www.randomizer.orgのResearch Randomizerを使用し、VCU Health Investigational Drug Serviceによって生成されたランダム化を使用して、ビタミンCまたはプラセボを投与するために1:1でランダム化。
・盲検は、各施設の調剤薬局によって行われた。
・治験責任医師は、登録の開始から一次および二次結果の完全な分析まで盲検化。
・患者は、ビタミンCまたはプラセボを投与するために無作為化。
・ビタミンCは96時間にわたって6時間ごとに50 mg / kg(実測体重)で静脈内注入。
・5%のデキストロースにビタミンCの投与量を含む輸液バッグ(50 mL)を準備しlightカバーで遮光し2℃で冷蔵保存。またはプラセボ(水のみでデキストロース5%)。
・ICUの看護師は30分間で遮光されたチューブを介して注入。ランダム化の6時間以内、またはできるだけ早い時間にDose1を投与。試験薬の注入は、最終投与量が投与されたとき(すなわち96時間目)、またはICU退院時、試験病院からの退院時、試験中止時、または死亡時のいずれか最も早い時点で停止した。
・注射用ビタミンC(Ascor)は、McGuff Pharmaceuticalsにより、500 mg / mLの注射用pHバランスL-アスコルビン酸を含む50 mLバイアルで供給された(補足2)。
Ventilator Procedures and Fluid Administration
・呼吸器換気はARDSネットワークの一回換気量設定で実行された。
・ARDSNet FACTT Liteトライアルで説明されているように、保存液投与プロトコルが使用された。
・FACTT Liteは、患者のランダム化の最初の4時間以内に開始され、無呼吸になるまで、または7日目のいずれか早い方まで続けられた。
<Outcomes>
・primaryアウトカムは、96時間での修正臓器不全評価(mSOFA)スコアおよび168時間での血漿バイオマーカーレベル(CRPおよびトロンボモジュリン)
・primary アウトカムの選択は以前に実施されたフェーズ1トライアルに基づいた。
・28日目の全死因死亡、28日目までの人工呼吸器なしの日数、28日目までのICUなしの日数、および60日目での病院なしの日数を含む、46の事前指定された二次転帰があった。
・人工呼吸器を使用しない日は、28日目までのICU入室後、患者が人工呼吸器から抜管された日数として定義され、再挿管が必要な日数は28日目までの合計日数から差し引かれた。
・患者が抜管後に病院で死亡した場合、“ゼロ”として割り当てられた。
・ICUなしの日は、患者がICUから28日目に移された瞬間にスタート。
・患者がICUに再入院した場合、ICUのない日から日数が差し引かれた。病院のない日も同様に計算。
・試験時間0、48、96、および168での追加の二次転帰:酸素化指数(Fio2×平均気道内圧/ Po2)(換気された場合)、VE-40(分換気、L /分)(換気RR ×一回換気量/重量)×(Paco2 / 40)(挿管された場合)、およびSOFAスコアの構成要素(すなわちPao2とFio2の比、Spo2とFio2の比、血小板数、総ビリルビン、昇圧剤の使用、GCS、クレアチニンレベル、およびバイオマーカー[アンジオポエチン2、プロカルシトニン、最終糖化産物の受容体、組織因子経路阻害剤、血漿アスコルビン酸塩濃度])。
Study Measurements and Procedures:調査の測定と手順
・臓器の障害については、臨床医がビリルビン測定は臨床的に必要ではないと判断したため、分析期間中にビリルビンを除去しSOFAスコアを修正した(mSOFA、0 [正常臓器機能]から20 [最悪]])。
・以前の研究では、SOFA成分の削除はその予測能力に影響しなかった。
・mSOFAスコアは、0、48、96時間に測定された。
・登録時およびその後の48、96、168時間でのビタミンCレベルの定量化のために採血(血漿)。
・血漿ビタミンCの定量には、高圧液体クロマトグラフィーを使用。(補足2)。
・バイオマーカー分析のために、0、48、96、168時間に採血。
・チューブを氷上に置き、収集から30分以内に遠心分離(1000 g)、Luminexテクノロジーによるバッチ分析のために、分注した血漿を-80°Cで保存した(補足2)。
Statistical Analysis
・サンプルサイズは、別の試験のSOFA、C反応性タンパク質、トロンボモジュリンデータの平均、分散、相関関係を使用して計算。
・シミュレーション(1000)は、3つの結果変数のそれぞれについて、グループごとに75〜100のサンプルサイズで実行され、経験的検出力は平均とサンプルサイズに従って計算された。
・シミュレーション(18000)では、混合線形モデルを使用して、結果に対する治療の影響を評価し、分散の反復測定分析に適合させた。
・モデルには、参加者間要因(グループ[プラセボまたはビタミンC])が1つ、参加者内要因(時間[0、12、24、36、48、72、96時間、7日])が1つ、グループと時間の相互作用、治療グループ間の違いは時間の経過とともに同じであるという仮説を試験する。?
・3つの結果それぞれについて、96時間でのグループの差をシミュレーションで計算。
・サンプルサイズの検出力の推定値は、3つの共一次エンドポイント(SOFA、C反応性タンパク質、トロンボモジュリン)の96時間での差に従って導出された。
・有意性はα= .05に設定され、3つの共一次エンドポイントのホルム-ボンフェローニ補正が行われた。
・最小のP値が.02未満、2番目に小さい値が.03未満、最大の値が.05未満の場合のみ、シミュレーションは成功と見なした。
・シミュレーションと計算の結果、さまざまなサンプルサイズに基づいた経験的検出力が得られた(補足2表5)。