がめらのフィールドノート

人と自然との出会いの中から湧き上がった想いや音楽、エピソードなどを、紹介します。

WFAブラッシュアップ企画に参加して

2012年10月07日 | ウィルダネスファーストエイド(野外災害救急法)
WFAとはWilderness First Aidの略。WMA=Wilderness Medical Associates Internationalが野外・災害救急法として発行している国際ライセンスです。
基礎コース=WFA、アドバンスコース=WAFA、プロフェッショナルコース=WFR、医療従事者向けコース=WALSなどのステージがあります。


基本的にWilderness(ウィルダネス)状況下=救急車の到着まで、または医療機関に到着するまでに2時間以上かかるような状況下で行う救急法です。野外での傷病のみならず、災害現場などでもあてはまるため、野外・災害救急法と名付けられています。


日本国内の救急法は、救急車が来るまでの応急処置というのが前提ですので、八ヶ岳の山中で傷病者と遭遇しても、なかなか救急法を役立てられるケースは少ない、と言わざるをえません。

WMAのライセンスの内容は、日本国内の法律に照らし合わせると、医師法などに抵触するおそれがあるため、すべてを実際に適用できるかというと、なかなか難しいのですが、山奥で生命の危険にさらされている人を目の前にして何かできることはないのか?と自分自身に問いかけたときに、少しでもできることが多い方がいいに決まっている、と思うのです。


今年の3月にWFAのライセンスを取得し、4月さっそくブラッシュアップ企画に参加しましたが、それから半年ぶりのブラッシュアップ企画です。主催は「WFAぐんま」

せっかく取得したライセンス。さびつかせないよう、定期的に講習を受けようと心に決め、参加しました。




今回の参加者は11名。各ステージのライセンス保持者が集まり、インストラクターから次々と課題が与えられます。
参加者の半数が傷病者役になり、どのような状況でどのような傷病をひきおこしているのか、シナリオを与えられ演じます。
外傷や発疹の場合、目視してわかるようメイクアップも施します。




救助者役は、シナリオを知らないまま傷病者に駆け寄り、さまざまな状況判断や問診の結果、傷病者のかかえている問題を特定し、処置をしていかなければなりません。

勉強してわかっているつもりでも、実際に倒れている人を目の前にすると、どこから何を確かめたらいいのか、頭が真っ白になります。
問題の場所を見つけられたとしても、適切な処置ができるのか。いや、そもそも問題はすべて見つけられているのか・・・考えなければならないことが多すぎて、いやーな汗ばかりでてきます。




今回のブラッシュアップ企画では、ライセンス講習ではなかなか時間がさけなかった、運搬の実際をかなりの分量で行うことができました。救助者チームで知恵を出しあい、そこにあるものだけで傷病者をいかに安全に運搬するか。長いシミュレーションでは一時間以上もかけて取り組みました。




シミュレーションだけではなく、参加者同士で傷病者のケースを検証しあったり、Wilderness状況下とはそもそもどんな状況なのか考えたり、と室内でのお勉強もみっちりやりました。




来年の3月には、ひとつ上のステップ、アドバンスコースのライセンスを取得しようと考えています。

事故が起きない、事故に遭わないことが一番いいに決まっていますが、万一の備えも万全にしていきたいです。

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