八王子現代家具工芸学校

八王子現代家具工芸学校での生徒達の木製家具の製作過程などの紹介。

子どもイス②。

2014-09-23 21:29:32 | 生徒制作過程

今日は天気が良く気持ちの良い秋分の日でしたね。お彼岸などで出かけた人が多かったのでしょうか?

私は1日中工房でした。

前回の続きの子どもイス制作です。前回のブログをいま読み返してみますと最後の方の画像と文章があっていませんね。完全に睡魔にやられていましたね。

 

座面は反りカンナで少しおしりに合うようにくぼみをつけてから前脚だけを先に座面と接着です。

 

Rに切り出した背もたれを今度は形よく削りだしていきます。大まかに帯鋸で切り出します。

 

それから南京カンナで更に綺麗にし角なども丸みをつけていきます。

 

上手く押さえて削るのが大変なのです。安定して削れるように冶具を使います。

 

背もたれ完成。曲線の綺麗な削りだしの背もたれ。

 

最後に後ろ脚と座面、それに背もたれを一気にクランプして完成です。

 

子どもイスとしてはもったいないくらいのナラの無垢材の削りだしでシンプルで綺麗な曲線の作品ができました。お孫さんは幸せですね。

 


子どもイス①。

2014-09-19 22:58:11 | 生徒制作過程

今年の9月は随分と涼しく秋らしいですね。工房内はとても過ごしやすくなってきました。

今日はお孫さんの為に作ったナラの子供イスです。無垢材の削りだしと組木にこだわった子供イスができました。

背もたれは曲げ木などで曲げずに無垢板を削りだすことにしました。材料は無駄な部分が多くなるのですが曲げ木みたいに型の製作をしなくていい分早く作れます。内側のRには座りやすいように角度が付きます。

 

脚も同じように帯鋸で削りベルトサンダーで仕上げていきます。

 

前脚と座面は組木で入れ込みます。そのための角ノミでの加工。

 

 

先に前脚のみ接着。

 

 

 

 

 

 


本棚制作②。 

2014-09-09 00:49:03 | 生徒制作過程

6月24日アップしたブログ【本棚制作】が途中で終わっていて、また続きを書きますみたいなことを書いていたのにすっかり書くのを忘れていました。

まずは前回の6月24日のブログを見てください。

タモの一枚板で制作しました本棚です。前回までは製材、ドミノ加工、仮組み立てまででした。

今回はボンドをつけた本番の組み立て。それからご自宅の他の家具の色に合わせるために色を濃く着色して仕上げました。

 

まずは前回最後の画像でボンドは付けずに仮組です。ちゃんとはまっているかなどの確認。

 

確認が済んだらボンド付け。クランプ作業は確実に行うために2回に分けてしました。

最初は横方向だけの板をつなげます。

 

ボンド付け単純作業ですがボンドが乾いてしまいますから素早くやらなければいけません。一気にすべてをやろうとすると初めの方に貼付したボンドが固まり始めてうまくいかないことが多いのと、心に余裕をもってやった方が良いからです。完璧に作る為です。

横方向はもうつながっているので縦方向だけにクランプをすればいいだけになります。

 

繋ぎ目の誤差はカンナで修正です。

 

更に角の面取りです。

 

今回はタモの色そのままよりかはご自宅の周りの家具の色に合わせ木目を生かしつつ、こげ茶に着色していきました。

スプレーではなく刷毛で塗っていきます。着色で重要なのは刷毛跡を残さずムラなく色をぬれることです。

ポイントとしては薄めに塗って回数を増やしていくことです。

 

ウォールナット色の水性ウレタンニスを塗り最後に透明のウレタンニスを塗りました

 

ご自宅に納品、完成です。この1枚板の模様が良いですね。塗装もきれいにできました。