とある林の中を歩いていると、不思議な鳴き声に遭遇。
声のするほうへ歩いて行く。鳥だとしたら… 望遠ズームレンズを構えながらあたりをうかがう。
だんだんと声が大きくなる。これ以上近づけば、鳥なら逃げる。そのタイミングを狙うか!
意を決して踏み込む。バサバサバサ… ヒヨドリが逃げる。しかし、この鳴き声はヒヨドリではない。
じゃあ・・・?
鳴き声がいったん止み、私の歩も止まる。じっと待つこと数分。目の前の木から、同じ鳴き声がする。
これは鳥ではない。確信して、木の枝をひとつひとつ探す。
いっ、いた!セミだ。
エゾハルゼミというらしい。
耳を澄まし、風を感じ、被写体に集中する。
出勤前のわずか30分。素敵な時間。