寂しい貝がひとつ
海の底に転がっていた
身に纏った貝殻は
もうボロボロで
いくつも穴が開いていた
その殻を
誰かが
ゆっくりと脱がせ
新しい殻に着せ替えてくれた
殻は薄く
中身が透けて見えそうだった
月日が経ち
貝殻には
いろいろな物がくっついて
中身は見えなくなっていった
けれど
穴はなくなっても
貝は寂しかった
貝はその寂しさを
うめる物を探していた
それが何かは
解らなかった
どこに在るかも
知らなかった
ある日
微かな音と波動が伝わって来た
愛と和らぎの波動だった
貝は
支えてくれていた岩から離れ
微かな音を頼りに
それを探しはじめた
幾日も進んで
貝はやっと
その源を見つけ出した
そこには
美しい水が湧き出ていて
清らかな渦が巻いていた
その渦が
煌めく光と美しい音を出していた
そしてあたりに
小さな透明な粒を
たくさん吹き出していた
その小さな光る粒を
ひとつ拾って
貝は胸の中に
しまいこんだ
そして貝は
自分のもと居た処へと戻っていった
貝はもう寂しくなかった
胸の中にしまいこんだ粒が
しだいに大きくなり
優しい音を奏で始めたから
はじめは微かな音も
年月がたつにつれ
澄んだ音色になり
遠くまで伝わるようになってきた
ある日
貝は似たような音が
あちらこちらから
響いてくるのに
気がついた
そして
その音がだんだんに
近づいてくるのを感じた
海の中のあらゆる生き物が同じように
美しい音を出していた
澄んだ音色は
どんなにたくさん集まっても
うるさいことはなく
静かな波動は
海から出て
空へ広がり
地球を包み
包まれた地球も
愛と平和の波動を発し始め
その波動が
宇宙へと拡がっていった
その波動が
遠くの宇宙意識に届き
宇宙意識の中に在った
深い悲しみも苦しみも
いつしかすべて消え去って
宇宙意識は
花が開くように
しずかに微笑んでいた
にほんブログ村
海の底に転がっていた
身に纏った貝殻は
もうボロボロで
いくつも穴が開いていた
その殻を
誰かが
ゆっくりと脱がせ
新しい殻に着せ替えてくれた
殻は薄く
中身が透けて見えそうだった
月日が経ち
貝殻には
いろいろな物がくっついて
中身は見えなくなっていった
けれど
穴はなくなっても
貝は寂しかった
貝はその寂しさを
うめる物を探していた
それが何かは
解らなかった
どこに在るかも
知らなかった
ある日
微かな音と波動が伝わって来た
愛と和らぎの波動だった
貝は
支えてくれていた岩から離れ
微かな音を頼りに
それを探しはじめた
幾日も進んで
貝はやっと
その源を見つけ出した
そこには
美しい水が湧き出ていて
清らかな渦が巻いていた
その渦が
煌めく光と美しい音を出していた
そしてあたりに
小さな透明な粒を
たくさん吹き出していた
その小さな光る粒を
ひとつ拾って
貝は胸の中に
しまいこんだ
そして貝は
自分のもと居た処へと戻っていった
貝はもう寂しくなかった
胸の中にしまいこんだ粒が
しだいに大きくなり
優しい音を奏で始めたから
はじめは微かな音も
年月がたつにつれ
澄んだ音色になり
遠くまで伝わるようになってきた
ある日
貝は似たような音が
あちらこちらから
響いてくるのに
気がついた
そして
その音がだんだんに
近づいてくるのを感じた
海の中のあらゆる生き物が同じように
美しい音を出していた
澄んだ音色は
どんなにたくさん集まっても
うるさいことはなく
静かな波動は
海から出て
空へ広がり
地球を包み
包まれた地球も
愛と平和の波動を発し始め
その波動が
宇宙へと拡がっていった
その波動が
遠くの宇宙意識に届き
宇宙意識の中に在った
深い悲しみも苦しみも
いつしかすべて消え去って
宇宙意識は
花が開くように
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