母親の涙腺・・「かわいい・・」

スポーツライターの乙武洋匡さんは両腕と両脚のない「先天性四肢切断」の障害をもって生まれた。赤ちゃんを見てショックを受けてはいけないと、周囲は母子の対面を先に延ばした。生後一か月がたって、その時が訪れる。
「かわいい。」━　母の口をついて出てきた言葉は、そこに居合わせた人々の予期に反するものだった。泣き出し、取り乱してしまうかもしれない。気を失い、倒れ込んでしまうかもしれない。そういった心配は、すべて杞憂に終わった。　母が僕に対して初めて抱いた感情は「驚き」「悲しみ」ではなく、「喜び」だった。生後一か月、ようやく僕は誕生した。　乙武洋匡「五体不満足」より。　　さて今日も蒸した湿度計は８５％を指していた。焼酎を飲んでシャワーを浴びたらスッキリした。
　　　　
　　　　庭に咲く花