それゆけランサー！ 第五話

夏の暑い日のことであった、アメリカのロサンゼルスのランサーたちの元飼い主から、芦屋の飼い主さんに国際電話がかかってきました。内容は、「タイガーとレモンにもう一度アメリカで子供を産ませたいので、タイガーとレモンを、国際線の貨物に乗せて、ロサンゼルス空港まで届けてくれないかとのことであった。」芦屋の飼い主さんは了承し、２日後に大阪国際空港から、ロサンゼルス行きの貨物にタイガーとレモンを乗せて、見送りました。そして帰宅しました、するとニュースで、飛行機事故のニュースが流れていました。よく観ると、タイガーとレモンを乗せた飛行機が、太平洋上で墜落してしまっていました。飛行機は海に沈み、タイガーとレモンは、天国に召されていきました。ランサーたちに、飼い主さんがタイガーとレモンが死んでしまって天国に召されたことを伝えると、ランサーたち５匹は、悲しそうに１時間ほど泣いていました。飼い主さんも涙を流していました。ランサーが、まだ２歳のころのことである。ランサーは夜中に星空を眺めて「タイガー父さん、レモン母さん、ありがとう、天国でゆっくりしてね～。」と祈っていました。
１週間後、飼い主さんは、ルンサーとレンサ―とロンサーとノンサーを芦屋の各々４件の知り合いに、譲りました。飼い主さんの元にはランサー１匹だけが残りました。ランサーは、両親との死別と、兄弟姉妹との別れを乗り越えて、すくすくと元氣に育って生きました。たまに、兄弟姉妹のお家に、遊びに行って、仲よくしていました。そして４歳になったランサーは、家出をして、深江近辺をうろうろしていました。そして、深江のあるマンション住まいの１人暮らしのおばちゃんにご飯をもらい飼われることになりました。そしてランサーは深江を拠点に、青木、魚崎、住吉、御影、芦屋、西宮をうろうろして、すごしていました。