部下が異動する度に、毎回本をプレゼントしているようです。本好きな方(好きというレベルでは失礼な程ですかね…。)本の選定は渡す相手により違うよですが、多忙な中、自ら本を選定してくださったと思うだけで頭が上がりませんね…。
『夜と霧』。
1946年に出版されたヴィクトール・フランクルのナチス強制収容所経験に基づいた書籍作品で、みすず書房から出版されています。
世界的なベストセラーでありながら私自身は読んだことは無いですし、ホロコーストのことを読もうと思う状況になかったのも事実です。目の前の状況に押し潰されそうな日々でしたし。
年末年始は病院で過ごしていたので、頂いたこの本を読んでみました。
タイトル的にも内容的にも、重たく暗いイメージがありましたが、プレゼントしてくれたし、何かメッセージが込められていると思い読んでみることに…。
読み始めるとホロコーストの描写ではなく、収容者の心理を客観的にかかれたものでした。
極限状態の人間心理を恐ろしく冷静な視点で観察していた筆者は、ある意味異常なのでは⁉と思えるほど、精神科医としての分析力に驚きました。
想像していたよりも読みやすく直ぐに読みきってしまいましたが、考えさせられる文面も多く、何度も読み返したりしました。分かりやすそうで難しい本なのですね…。
『人間の精神の自由』、『希望・目的を持って生きる』事が如何に重要か。勿論、私が読めていない所は多くあるのだろうと思いますが、心打たれる一文が随所に現れ、その度に一旦立ち止まって考えながら読んでいました。
このご時世においてもあてはまることがたくさんあると思いますし、まだ読まれたことがない方は是非読んでもらいたい一冊でした。
何故、この本をチョイスいただいたのかまた聞いてみようと思います。
一度きりの人生です。
私利私欲を満たすことだけを考えるのではなく、もう少し気持ちに余裕をもって歩みたいと思います。
気がつけば私自身も一つ歳を重ね、30代最後の年となりました。子供の誕生からマイホーム、大病と内容の濃い怒濤の30代を過ごすことができ、少しは人間的にも成長出来たのかな⁉と思いたい(^^;
作者が書いていたとおり、まなざしを感じる心、判断基準を自分の内面にしっかりもつこと、まなざしとの対話を深めることが『まともな人間』になれることだと信じ、これからも過ごしていきたいと思います。
素晴らしい本をプレゼントしてくれた上司に感謝感謝です。久し振りに心に響く本を読んだ気がします。
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