『今はまだ動物福祉の法律を作ろうか と言う段階です。
多くの日本人は、海外だけに限らず商売として飼われている動物は製品になるために殺される時は安楽死だと、それまでの一生ものびのび自由に幸せに養われてるんだと、輸送される時も苦しまない方法で細心の注意を払ってるものだと、怪我や病気になったら手厚く介抱しているものだと想像しています。
一日も早くきちんとした法律が作られそれが正しく適用される事を、他人の苦しみや痛みを感じる事のできる人間として今やるべき事を実行する事、心から望みます。
本文には中国での動物への残酷な扱い、今の現状が書かれています。読まれる時は注意してください。』
2009年9月28日 プレスリリース
(中国、北京)
国際動物福祉基金 IFAW (www.ifaw.org) は、初めての動物福祉法の草案作成に取り組んだ中国に拍手を送ります。
これにより、動物に対する虐待及び残酷な扱いは処罰に値する罪となります。
あらゆる状況下に置かれたすべての動物を扱う上での基本的な基準の概略を示したこの動物保護法の草案は現在、北京にある法律協議会がオンラインで公表しており、一般の人々からの意見を募集しています。
最近、中国国内の複数の都市で、狂犬病への懸念を理由にイヌの殺処分が強行され、何万頭ものイヌが無残に殺されました。
この法案が可決されれば、そのような虐殺は阻止されます。
動物保護法の草案の公表に加え、動物虐待を罰すべき罪とすべく、中国の刑法の改正も提唱されました。
毎年何百万匹もの動物が動物園や公園、農場、市場、路上、及び実験室において、また輸送及びの過程で、ひどい苦しみを受けています。
多くの場合、動物も痛みを感じるということに気付かず、人間は動物を単なる「資源」として扱い、残酷極まりない仕打ちをします。
キツネは生きたまま毛皮を剥がれます。クマの体には胆汁を採取するための傷がつけられ、その傷口は開いたままになっています。
トラは牙とツメを抜かれ、観光客との写真撮影のために鎖で地面に縛り付けられます。
ネコは生きたまま茹でられて食されます。
イヌは「狂犬病予防と個体数抑制」の名目で棍棒や石で撲殺されます。
「これは中国にとって、虐待や残酷な扱いに苦しむ何百万もの動物のためのみならず、社会的発展と調和を目指す国のイメージのためにも、大変重要な一歩です」とIFAWアジア地域支局長、グレース・ゲ・ガブリエルは話します。
「動物に対する残酷な扱いは、動物に苦しみを与えるだけでなく、社会の退廃にもつながります。
このような残虐行為を目の当たりにする子供たちが受ける影響、そして彼らが自分以外の生き物をこのように扱ってもよいという考えを持って大人になることを、想像してみてください。」
中国では動物に対する残酷な扱いを法律によって禁止する必要性を感じる人が増えています。
最近陜西省漢中市で40,000頭以上のイヌが虐殺された後にオンラインで実施された63,000人を対象にした世論調査では、89パーセントの人々が虐待を禁じる法律の起草を支持しました。
この法案は動物の病気の予防と治療に関する指針の概要を説明しており、野生生物、家畜、ペット、実験動物及び作業用動物を対象に、動物の輸送及びに関する福祉的条件を定めています。
この法案は、中国社会科学学院の常紀文(チャン・ジウェン)教授が率いる専門家集団がIFAWなどの動物福祉団体の支援を受けて作成しました。
一般の人々からの意見を受け付けた後に、中国の立法機関である全国人民代表大会に提議されます。
IFAW (国際動物福祉基金)について
世界的な動物保護団体のIFAWは、本部のある米国及び14ヵ国の事務所を拠点に、動物が商業目的で搾取されることを減らし、野生生物の生息地を護り、窮地に陥った動物を助けることによって、野生生物及び家畜の福祉向上を目標に40ヵ国以上で活動しています。
IFAWは現場と行政の場の両方において野生生物と家畜を保護するための活動を展開しており、動物の虐待防止に対する世間の意識向上を目指すと共に、動物と人間双方を更に幸福にする動物福祉・保護政策を推進しています。
ご支援方法については www.ifaw.org をご覧ください。
▼中国での狂犬病対策、最近の経緯。
中国ニュース通信社
2009年5月29日、あるネットユーザーが陝西省漢中市洋県で野犬、ペットを問わず全ての犬の殺処分が行われているとネット掲示板で告発した。
ペット飼育許可証や狂犬病ワクチン接種の有無にかかわらず全て処分することが定められているという。
2009年6月12日 狂犬病被害が深刻につき、すべての犬を殺処分=市が 正式発表
「ペットとして可愛がっている犬が殺処分になることについて市民の反発は強いが、いかなる批判があっても市民の安全のためペット犬、野犬の殺処分を断行すると述べた。」
2009年6月6日 撲殺など残虐な「犬の殺処分」中止を=全国各地で要求高まる
「現地の動物保護団体が「殺処分はあまりにも残虐で原始的」とこれを非難、四川省成都市や重慶市、湖北省武漢市など各地の動物保護団体に呼びかけ、合同で漢中市政府に殺処分中止を求めた。」
2009年6月17日
中国・陝西州の漢中市で、狂犬病を一掃する目的で、野良犬と飼い犬の計3万6000匹が処分された。
英字紙チャイナ・デーリーが15日に伝えた。
「国際的な動物愛護団体は、中国では犬や猫を含む多くの動物が毛皮などを得るためだけに飼育され、虐待されたり、ひどい殺され方をしていると非難している。
中国では現在、家畜も含めた「動物の福祉」を初めて認める法案が検討されている。」
ワクチン接種などの方法ではなく、殴殺などの残酷な方法での対応に対し、市民が何度も抗議行動を起こしましたが、中国市民の声は、黙殺されました。
過去数年間の間、何度も行われた殴殺方法を今後とらないように署名活動。
2009年9月9日 河北省秦皇島市が9月10日より、市内全域で犬の処分に乗り出します。
登録やワクチン接種をしていない犬は、野良犬と一緒に殺処分されるとのこと。
「体高が約30センチ以上の犬、または「危険種」とされる犬を飼っている住民は、9月10日までに自分の飼い犬を殺すよう求められています。殺さない場合、警察が撲殺隊を組み、市内を隈なく捜索して該当する犬を一匹残らず殺し、飼い主は殺処分の費用を徴収されます。」
2009年9月23日 署名や意見を送った成果で、秦皇島市での、狂犬病を懸念した大型犬全ての処分が回避されました。
ヘルプアニマルズ
PC用 http://www.all-creatures.org/ha/china/index.html
携帯用 http://www.all-creatures.org/ha/i/index.html