画像生成 AI を使ってきた著者の疑問は
> AIを見る時、生成した側と鑑賞者の間には
> 大きなギャップがあります。
> 生成側は「これすごいじゃん、プロみたい、写真みたい」
> と大喜びでアップしますが、基本的に
> 鑑賞者側からのリアクションは薄いです。
> 生成者側は「なぜ?」と考えます。
それに対する著者の第一の結論は、
> AI生成におけるもっとも欠如しているもの。
> 私が思う答えは「ナラティブがない」
> ということです。
>「ナラティブがない」、まあ「物語がない」という意味であり
>「演出がない」「意図がない」「方向性がない」
>「メッセージがない」ということです。
画像生成 AI でも、言語生成 AI でも、
生成 AI 自体には「伝えたい何か」が無い、
というのは言われてみればそのとおりだ。
生成 AI を使う人が、プロンプトによって、
自身の持つ意図やナラティブを伝えればいいと
思うかもしれないが、現在の生成 AI は
そこまでコントローラブルではない、と言う。
そもそも、その人の生まれてからこれまでの背景を
プロンプトで伝えるのは無理なことだ。
ナラティブがない=魂がない、ということか。
その結果として、生成 AI のユーザは、
> (適当に決めたプロンプトから)
> AIがランダムに生成したものの中にある僅かなナラティブを、
> 砂金を探すように見つけているのです。
> しかしそれも、砂金レベルの小さなナラティブ。
> 小さすぎるのです。
ということになる。
生成 AI は、なんでも生成できるからこそ
逆に、自身の固有性がなく、
ナラティブを持てない。
何でもできるものが何もできない、
というよくある逆説。面白い。
それにしても、こういうことが真面目に
問題になるようなレベルまで来た、
ということが驚きなのだが・・・
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