朝日オープン選手権も行われている。
名人戦共催の余波を受けて、今年で最後になるようだが、
その最後の栄冠を賭けて、羽生朝日オープン選手権者
(略称は羽生朝日っていうらしい、何かちょっと変)に、
若手の阿久津五段が挑戦している。
第一局は先日福岡で行われたが、
羽生さんの快勝だった。
初タイトル戦、初和服の阿久津さんが
雰囲気に飲まれたというのもあったと思うが、
それにも増して、羽生さんの差し回しが、
貫禄溢れたものだったと思う。
中盤の入り口で、相手の出鼻をくじく▲5四歩打。
公式戦では新手だという。
「さあ、持ち時間3時間で、君にこの問題が解けるかね?」
あるいは、「これくらいはもちろん予習済みだろうね?」
という感じだろうか。
そこからペースを握ると、
じりじりと引き離す。
不利になった相手に考えさせて、
時間的にも優位に立つ。
そして、優勢になったところで、
どう決めるか、腰を落として考えれば、
相手はもう戦意喪失だ。
終盤の寄せも冴えていて、
一手違いを読み切り、最後は
20手以上の即詰みで鮮やかに決めた。
「私に後手番矢倉を挑むのは、10年早かったね」、
と言っているような勝負。
現竜王の渡辺五段(当時)との王座戦や、
山崎六段(当時)との朝日オープンもそうだったが、
出てくるものはとりあえず叩いておかねば、という、
第一人者としての矜持が感じられる。
第二局は阿久津さんが先手。
なんとか若手の意地を見せて欲しいが、
ちょっと大変かもしれない。
最新の画像もっと見る
最近の「将棋・ゲーム」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事