長女としての役割は重かったはず。

長姉は、母の事で一度も涙を見せてなかったの。
どんな場面でも。
不自然に思えるくらい。
そんな長姉、号泣したらしいの。
先日、叔母に会いに行ったらしく。
叔母に母の姿が重なって、会うなり号泣してしまったと。
一緒に行った姪が、
「母は一度も泣いてなかったから、
思い切り泣けて良かった。」って。

それで思い出したんだけど。
私達の幼少期、
父が遠くに出張に行く事になって。
私たち妹は、大泣きして父を困らせて。
長姉は一人泣かなかったの。
でも、その夜長姉は大泣きして。
「〇〇ちゃん達（私たち妹）が泣くから、
私は我慢してたの！」って。

長姉はその頃から長姉だったのよね。
母が亡くなったことで、
やっと長女としての役割を終えたんじゃないかしら。