ＪＫ自転車を巻き込む右直事故（川口市）

平成３１年（わ）第３５７号　

岩波 弥恵子（３８）

過失運転致死

【概要】
平成３０年１月２１日（日）８時２２分頃、川口市柳崎５丁目の信号機がある交差点を時速２０km/hで右折して勤務先ガソリンスタンドに出勤途上の被告人車両と同交差点を指定制限速度の二倍超（９０～９５km/h）の高速度で進行してきたフクオカ アキヒト車両による接触事故に巻き込まれた自転車で交差点を横断中だったＪＫ（１７）の人身死亡事故です

【草加の母子死傷事故 八下田誠男事件との類似】
交差点内での無謀な自動車同士の事故に全く落ち度のない無防備な歩行者等が一方的に巻き込まれた、という事で類似しています
他方で八下田事故の様なゲームの掲示板の書き込みに夢中で前方不注視になったといった原因らしきものは有りませんが、後述する通り遅刻気味の時刻に同交差点を通過していますから、右折を急ぐあまりの事故である事は否定できない様です

【弁解】
接近するフクオカ車を視認可能だったのでは？との問いには、被告人が右折する交差点の横断歩行者の有無に気を取られたことで対向直進車（フクオカ車両）の接近に気付かなかった、と一見もっともらしい弁解をしていますが、JKの自転車も同交差点を横断中だったわけですから、当然JK自転車の通過を待って右折を開始すべき状況ですよね

被告人の車両に先行して右折した車両（トラックだった様です）に安全確認不十分のまま漫然と追従して右折を開始したコトが対向直進車を見落とした原因との見方もありますが、被告人勤務先の始業時刻の８時３０分まで８分の本件事故ですから、先を急ぐあまり安全確認を疎かにした無謀な交差点進入を否定出来ませんよ（始業時刻に関して色々と指摘されています）
「寝坊した朝」は勤務先に「遅刻します」の電話一本入れておけばヒトゴロシにならずに済んだのに、ねえ

ちなみに本件事故のもう一人の相手方のフクオカ車も交通量が少ない日曜日の朝だからって９０km/hを超える高速で一般道を走行していた事が本件事故被害を拡大させた事は間違いない様です
被告人車両が止まって（交差点進入しないように）見えたと弁解していますが、高速度での交差点進入の理由にはなりませんし、ハンドル操作だけで衝突を回避しようとした結果、フクオカ車の進路が被害者の方向へ向かってしまい、事故に巻き込んでしまった要因の様です