傍聴絵日記

@さいたま地裁傍聴席

タクシー運転手失格ですね、乗客に深刻な後遺症

2014年09月09日 | 刑事事件
平成26年(わ)第871号

高橋 定雄

自動車運転過失傷害

【概要】
さいたま市桜区田島で発生したタクシーによる交通事故。運転者はカーナビ操作に気を取られ信号を見落とし、事故を起こしたと言います。

信号に従い通行していた事故の相手車両は全損、タクシーの後部座席に乗車していた被害者には1年間に及ぶ入院の末、歩行機能に重篤な後遺症が残ってしまいました。

しかし、被告人は2ヶ月程度の乗務停止処分後の今現在もタクシー運転手として大田区付近の都内で稼働中です。
被告人には直近に赤信号無視の違反歴がありましたが、会社からは何ら事故防止に役立つ指導がなされて居ませんでした。

【疑問点】
私の見た限りでは、被告人は法廷内で傍聴に訪れている被害者と目を合わせようとしません。
むしろ、意図して被害者の存在を無視しているようにも見えます。
事故後に被告人との直接の接触を、(示談交渉の妨げになるからとの理由で)保険会社とタクシー会社の意向で制限されていたと述べました。
であるなら、本公判は被害者に直接謝罪出来る最初の機会の筈です。しかし…。(冒頭陳述から傍聴出来ていないので断言はできません。)
判決後に被害者に対し土下座をしますが、安っぽいパフォーマンスにしか見えません。(あくまで個人の感想です。)
ですから、被害者の感情は最悪のようです。被害者の付き添いの女性は被告人に対し死んでも許しません!と断言しました。
被告人は己の身に置き換えて考えてみてほしいものです。

被告人は目的地付近の道に不案内だったので、カーナビ画面を見ていたと言いますが、果たして交差点内で進行方向の信号機から視線を外すのでしょうか。
私の知る限り、行き先を聞いて直ぐにナビの設定をして、その後は音声案内に従うものだと思うのですが、荏原交通では違うようです。
安全は全てに優先するべき。

長時間勤務で疲労が溜まっていたと述べましたが、1時間程度の休憩を2回取っていたと言いますからむしろ充分以上の休憩だと感じます。

被告人のためにタクシー乗務員の組合で嘆願署名を集めたそうですが、事故内容をきちんと把握して署名しているのかが気になります。
署名の募集回覧を無造作に回し、内容の確認もせずに署名している気がする、私は人間不信?
署名の中から無作為に選出した人に確認してみたい。
被害者目線で充分な謝罪がされているとは到底言えません。他方、何の役にも立たない嘆願署名を集めるタクシー組合に反吐が出る思いです。

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