無謀ダンプカーに実刑を求刑（和光）

平成２８年（わ）第２３７号等　

岡崎 裕一  

過失運転致傷、道路交通法違反

【酌むべき事情】
（弁論）
事故現場の制限速度４０km／hで被告人は５０km／hで走行していたと述べており、一般の車両は６０k／hないし１００km／hで走行している車もあり（出典不明）特に悪質とは言えない。
被害者との接触を確認出来なかったので事故の発生自体を認識していないのであって、（事故の）確認の為に停止する理由が無い。
被告人の更正を監督する、家族と勤務先社長の存在。
被告人の離婚した妻とその子供の為の養育費が必要なので服役は出来ない。など
（同じ理由で被害弁償は出来ないとも述べています）

【私感】
５０km／hで走行していたと述べるのは被告人の主張であって客観的証拠は無い。また猛スピードで走り去ったとの目撃証言も有ります。被害者の負傷状況からは、少なくとも被告人の主張する様な速度での負傷では無いとの印象です。
５０km／h（被告人の述べる）でバンパーが破損する程度の接触をして気付かない事は絶対に有り得ない。小石を踏んでも異変を感じるのはプロドライバーとして普通であって、その程度の感覚すら無いのであれば，プロを名乗れないのはもちろん、今直ぐ運転免許を返納するべきである。仕事に誇りを持っている全ての職業運転手に謝れ。
高齢の被告人の家族とチンピラの様な勤務先社長に更正への監督は期待出来ません。
養育費の主張は被害者への賠償よりも自身の都合を優先する被告人の身勝手なこころの現れです。

論告を読み上げる検事の声が（なぜか？）時折詰まって聞こえました、キチンと読みましょうよプロなんだからさあ。（仮に自分だったら、絶対に無理ですけどね）

【求刑】
懲役４年の実刑

【最終意見陳述】
「この度は、この様な交通事故を起こしてしまい本当に申し訳有りませんでした」（えっ、これだけ）
と、まるで他人事の様に述べました。

【追記】
被害者父の意見陳述によれば、今もセイシンコウギョウのダンプカーは事故現場を何事も無かった様に通行している様です。（前回期日で社長は通行しないと約束していながら同社車両の通行の事実を使役されると「一度だけです」と逆切れしています）この社長の約束は余りに軽いものである証明です。