高齢運転者無免許無車検事故に逃げ得希望

平成２６年（わ）第８14号

雨宮 幾太郎（79）

無免許運転致傷、道路運送車両法違反、自動車損害賠償保証法違反、道路交通法違反

【概要】
平成２６年５月２２日、和光市内で運転免許停止期間中に車検切れの自動車で追突事故を惹起、無免許運転、無車検、無保険の事実が発覚するのを恐れ、被害者の救護措置を取ること無く逃亡。
被害者感情は当然悪く、被告人の厳重処罰を希望している。

【再犯】
同年１月２１日に練馬区内で同じ車両で、検挙され罰金刑の処分を受けている（が、このときの罰金35万円は現在未納です）。
この時に取り調べを受けた警察官には同車（車検切れのカムリ）を廃車処分にすると約束していました。
この違反によって運転免許停止処分になり。その停止期間中（は無免許と言う扱いになります）に、先の追突事故を起こし逃走している。

【証拠】
事故後、逃亡した被告人はこのまま逃げ切れたら良いと考え、解体業者に依頼し証拠品の犯行車両を処分しました。
本人は以前から処分するつもりだったと否定しますが、証拠隠滅の意図があったと考えざるを得ません。
処分方法が分からなかったと言いますが、インターネットで検索出来る被告人にとって不自然な弁解です。
何より、日常的に使用し続けていた事実と矛盾します。
また近隣の業者でなく、神奈川県の業者に処分を依頼している理由が全く不明です。
同業者は、被告人の車両と関わったことによって、家宅捜索、事情聴取、差押えを受け多大な迷惑を受けたはずであるが、未だに被告人は同社（解体業者）に対し（少なくとも法廷では）謝罪の言葉はありませんでした。

また、本件車両（証拠品）の捜索の為に埼玉から神奈川県まで捜査員が出向いている筈ですから、少なくとも捜査を攪乱し、人的リソースを浪費した結果を軽視すべきではありません。

【被害回復】
当て逃げの被害は被害者加入の自動車保険によって代理位弁済され、保険会社から被告人に81万円が請求されていると言います。しかし、被告人からの具体的な返済の目処は立っていません。
被告人は自身で立ち上げたインターネット関連の事業が軌道に乗れば返済出来ると話しましたが、どうも胡散臭い事業の様です。

【求刑】
懲役１年4月
執行猶予が付される可能性が大と考えますが、先に述べた事業如何では何ら意味が無いと思われます。
社会内での更生の機会を与えるのが執行猶予の本来の意味ですが、本件に執行猶予判決することは、更なる犯罪行為を重ねさせる事になりそうです。

【判決】
９月２６日