【第49話】
はると貴彦は、家出した周作を励ますために酒盛りを始めるが、
そのまま三人とも酔いつぶれてしまい、翌朝、しのぶに叱られる。
しのぶは周作の育ての親栄太郎と繁子を呼び寄せ、周作と話し合いをさせる。
周作は親孝行のために、漁師をやめ、店をする決意をする。
すると、栄太郎は周作に漁師を続けるようきりだす。
納得のいかない周作に、栄太郎は、実は周作の本当の両親は漁師で、
海の事故でなくなったことを告げる。
そして、周作まで海で失うのが恐くて、漁師に反対していたと。
周作は漁師を続けると宣言。栄太郎らを悲しませるようなことは絶対にしないと約束する。
【第50話】
周平が一人の老婦人・光子を湯之国屋に連れてくる。
彼女は高級品を身にまとい、係になったはるにチップとして一万円札を差し出したり、
食べきれないほどの特別料理を注文したり、かなりの大金持ちらしい。
皆、はるに担当を変わるよう迫り、騒ぎに。その夜、光子がはるを始めとして仲居たちに、
息子・健次郎の嫁になってくれないか、と声をかける。
写真を見ると、健次郎は四十代半ばのやさしそうな男性だったので、
はる以外のみんなはその気になる。
やがて、はるを気にいった光子が、健次郎の嫁にはるを選び、
彼女たちの様子を遠くから見ていた貴彦は成り行きに不安になる。
極楽屋で周平と落ち合った貴彦はついそのことを話してしまい、二人とも心配になるばかり。
庄一郎はそんな彼らをあおるような言葉をかけ、からかう。
はるは光子の言葉を本気にしないが、たちまち、はるが結婚するという噂が流れてしまう。
はるはしのぶに相談するが、
いつものはるらしさでお客様に接すれば答えは出るのではないかとアドバイスされる。
はるは、光子にはきっと何か事情があるのだと察し、
自分なりにいつものようにお客様をお世話しようと決める。
そんな彼女に貴彦は不機嫌な態度を取り、周平は結婚してしまうのかと聞いてくる。
【第51話】
はるは周平に結婚するのかと問い詰められる。彼の態度にドギマギするか、
「勝手にしろ」と言って周平は去ってしまい、はるはおもしろくない。
光子の言動には何か訳があると思ったはるはしばらく様子を見る事にするが、
皆、はるが光子に取り入り、会ったこともない彼女の息子と結婚するのでは、と噂を。
するとそこに光子の子供たちが現れる。
彼らの会話から光子の息子・健次郎が亡くなっていることを知った一同は驚く。
結婚もせず、自分のために尽くして、
結局過労死してしまった息子のことを不憫に思った光子は、息子に報いる為に、
いつか一緒に行こうと言っていた登別に彼のお嫁さんを探しに来たのだと涙ながらに語る。
はるは自分を責める光子に
「お互いを思いやり暮らしていたお客様と息子さんが不幸だった訳がありません」と
つい言葉に出してしまう。
その一言で、光子に笑顔が戻る。
事情を知った周平がはるを極楽屋に呼び出し、謝罪を。
二人はいつものように飲み明かし、ついはるは自分の気持ちを言葉にしてしまう。
あわててごまかすはると周平の距離がまた近づく。
それからすぐ、百合が貴彦に突然プロポーズをする。
貴彦は相手にしないが、それでも百合はまったくめげず、
今度ははると周平に自分と貴彦が結ばれるよう協力して欲しいと言ってくる。
百合は自分をしつこく追いかけるストーカーがいて、湯之国屋まで会いにくるのだと言うのだ。
そこで皆に協力してもらっておっぱってもらいたいと頼み込む。
成り行きで百合を助けることになったはるたちは、
まずは周りをあざむけなくてはいけないという百合の言葉に従い、
貴彦と百合がついに結ばれたと言いふらすことに。
【第52話】
はるが突然、貴彦と百合が付き合っていると皆の前で発表。誰も信じないが、
しのぶは貴彦が良ければそれでいいと言い、百合は大はしゃぎ。
しかし、しのぶに見つめられたはるは全てを見透かされているような気分になる。
周作は百合に付き合わされることには困った顔をするが、
以前なら人のために何かしようとはしなかった貴彦が協力したことがうれしいとはるに語る。
そんな時、百合が三年前につきあっていた男・田沼が湯之国屋にやって来る。
田沼は百合の言っていたような恐ろしい男ではなく、はるは拍子抜け。
それどころか百合を心から愛する男で、なぜ百合が徹底的に嫌うのか理解できないくらいだった。
実は田沼はどうしようもないお人よしで、これまで人に騙されてばかりだったのだ。
それでも百合のことをずっと思い続け、彼女が好むクールで都会的な男に近づくために、
努力までしていた。
一方、百合は今でも田沼のことを想っていたが、
どうしても誰にでも優しい田沼が許せなかった。
そのために今日こそ田沼と別れようと、支配人と結婚すると言い放つが、
心の中はモヤモヤするばかりだった。
翌日、田沼は貴彦を呼び出し百合のことを頼むと頭を下げるが、
そんな彼の気持ちが分かる貴彦は百合が嘘をついていると告げてしまう。
はるも近くにいるからこそ、百合が心の奥では田沼を愛していることに気づく。
はるは百合に、自分こそわがままを直すべきだと忠告する。
田沼がロビーでチェックアウトしていると、百合が現れ、
自分がもっと素直になるまで待っていて欲しいと告げる。
お互いに心を通わせた百合と田沼は微笑あう。そして百合ははるに、
自分よりはるに気がある支配人などもう興味がなくなったと言う。
【第53話】
はるは百合に貴彦が自分のことを好きに違いないと言われ、悩んでしまう。
はるは、二人の男性から想いを寄せられて困っている友人のことだと言って、
遥子に恋愛相談をするが、全てを見透かした遥子は、
何のアドバイスもせず、自分の心に素直になるしかないとさりげなく伝える。
そんな時、板前・敦の高校時代の同級生で、夫婦の草薙と留美子が湯之国屋に泊まる。
敦は二人のために料理の腕をふるうが、草薙はまったく手をつけず、敦との再会も喜ばなかった。
エリート銀行員の草薙は東京から北海道の支店に転勤になり、屈折した思いを持っていた。
時同じくして、北海道の温泉各地で親子三人連れの詐欺事件が続発していた。
湯之国屋にも旅館組合から注意するよう連絡が入る。
そんな矢先、子どもの翔太を連れた小向、直子夫婦が旅館に来る。
翔太の愛らしさにはるは目を細めるが、彼が持っていたいくつかのボールペンを見て、
ショックを受ける。
小向たちは初めて北海道にやって来たと言ったのだが、
そのボールペンは北海道各地の温泉場の旅館やホテルのものだったのだ。
はるは彼らがその詐欺師だと見抜き、それらのボールペンを見せて、自分の気持ちを代弁する。
深夜、夫婦はそっと旅館を逃げ出そうとする。
【第54話】
はるは逃げ出そうとした小向と直子をつかまえ、翔太のためにも逃げないでほしい、と訴える。
小向たちは民宿を営んでいたが、信用していた男に騙され、全てを失ったと告白。
“世間”に復讐するため、詐欺を続けていたが、はるの言葉に心を動かされ、
自首を決心、翔太は実家に預けることにする。
翌朝、はるを始め、旅館の面々は小向家族を応援するように豪華な食事を出し、
彼らを見送ろうとするが、そこに刑事たちがやって来る。
はるたちはどうしてそんなことになったのか理解出来なかったが、
草薙が通報したことが分かる。
再出発を誓った小向たちの想いをふみにじるような草薙の行動に一同憤る。
留美子ははるに謝り、草薙が仕事の苦労で冷たい人間に変わってしまったことを語る。
敦は親友がそんな人間になってしまったことをはげしいショックを受けるが、
草薙のためにとっておきの特別料理を出す。
それは5年前、料理人として自信を無くした敦が当時草薙に出した料理だった。
とても食べられる代物ではなかったが、草薙は「おいしい」と言って食べてくれたのだ。
敦との友情を思い出した草薙は、涙をこぼしながら料理を味わう。
その夜極楽屋で、友達のありがたさを肴に酒を飲む貴彦と周作。
その場の雰囲気で貴彦はつい、
「はるのことを好きになってしまった……」と打ち明けるのだった。
はると貴彦は、家出した周作を励ますために酒盛りを始めるが、
そのまま三人とも酔いつぶれてしまい、翌朝、しのぶに叱られる。
しのぶは周作の育ての親栄太郎と繁子を呼び寄せ、周作と話し合いをさせる。
周作は親孝行のために、漁師をやめ、店をする決意をする。
すると、栄太郎は周作に漁師を続けるようきりだす。
納得のいかない周作に、栄太郎は、実は周作の本当の両親は漁師で、
海の事故でなくなったことを告げる。
そして、周作まで海で失うのが恐くて、漁師に反対していたと。
周作は漁師を続けると宣言。栄太郎らを悲しませるようなことは絶対にしないと約束する。
【第50話】
周平が一人の老婦人・光子を湯之国屋に連れてくる。
彼女は高級品を身にまとい、係になったはるにチップとして一万円札を差し出したり、
食べきれないほどの特別料理を注文したり、かなりの大金持ちらしい。
皆、はるに担当を変わるよう迫り、騒ぎに。その夜、光子がはるを始めとして仲居たちに、
息子・健次郎の嫁になってくれないか、と声をかける。
写真を見ると、健次郎は四十代半ばのやさしそうな男性だったので、
はる以外のみんなはその気になる。
やがて、はるを気にいった光子が、健次郎の嫁にはるを選び、
彼女たちの様子を遠くから見ていた貴彦は成り行きに不安になる。
極楽屋で周平と落ち合った貴彦はついそのことを話してしまい、二人とも心配になるばかり。
庄一郎はそんな彼らをあおるような言葉をかけ、からかう。
はるは光子の言葉を本気にしないが、たちまち、はるが結婚するという噂が流れてしまう。
はるはしのぶに相談するが、
いつものはるらしさでお客様に接すれば答えは出るのではないかとアドバイスされる。
はるは、光子にはきっと何か事情があるのだと察し、
自分なりにいつものようにお客様をお世話しようと決める。
そんな彼女に貴彦は不機嫌な態度を取り、周平は結婚してしまうのかと聞いてくる。
【第51話】
はるは周平に結婚するのかと問い詰められる。彼の態度にドギマギするか、
「勝手にしろ」と言って周平は去ってしまい、はるはおもしろくない。
光子の言動には何か訳があると思ったはるはしばらく様子を見る事にするが、
皆、はるが光子に取り入り、会ったこともない彼女の息子と結婚するのでは、と噂を。
するとそこに光子の子供たちが現れる。
彼らの会話から光子の息子・健次郎が亡くなっていることを知った一同は驚く。
結婚もせず、自分のために尽くして、
結局過労死してしまった息子のことを不憫に思った光子は、息子に報いる為に、
いつか一緒に行こうと言っていた登別に彼のお嫁さんを探しに来たのだと涙ながらに語る。
はるは自分を責める光子に
「お互いを思いやり暮らしていたお客様と息子さんが不幸だった訳がありません」と
つい言葉に出してしまう。
その一言で、光子に笑顔が戻る。
事情を知った周平がはるを極楽屋に呼び出し、謝罪を。
二人はいつものように飲み明かし、ついはるは自分の気持ちを言葉にしてしまう。
あわててごまかすはると周平の距離がまた近づく。
それからすぐ、百合が貴彦に突然プロポーズをする。
貴彦は相手にしないが、それでも百合はまったくめげず、
今度ははると周平に自分と貴彦が結ばれるよう協力して欲しいと言ってくる。
百合は自分をしつこく追いかけるストーカーがいて、湯之国屋まで会いにくるのだと言うのだ。
そこで皆に協力してもらっておっぱってもらいたいと頼み込む。
成り行きで百合を助けることになったはるたちは、
まずは周りをあざむけなくてはいけないという百合の言葉に従い、
貴彦と百合がついに結ばれたと言いふらすことに。
【第52話】
はるが突然、貴彦と百合が付き合っていると皆の前で発表。誰も信じないが、
しのぶは貴彦が良ければそれでいいと言い、百合は大はしゃぎ。
しかし、しのぶに見つめられたはるは全てを見透かされているような気分になる。
周作は百合に付き合わされることには困った顔をするが、
以前なら人のために何かしようとはしなかった貴彦が協力したことがうれしいとはるに語る。
そんな時、百合が三年前につきあっていた男・田沼が湯之国屋にやって来る。
田沼は百合の言っていたような恐ろしい男ではなく、はるは拍子抜け。
それどころか百合を心から愛する男で、なぜ百合が徹底的に嫌うのか理解できないくらいだった。
実は田沼はどうしようもないお人よしで、これまで人に騙されてばかりだったのだ。
それでも百合のことをずっと思い続け、彼女が好むクールで都会的な男に近づくために、
努力までしていた。
一方、百合は今でも田沼のことを想っていたが、
どうしても誰にでも優しい田沼が許せなかった。
そのために今日こそ田沼と別れようと、支配人と結婚すると言い放つが、
心の中はモヤモヤするばかりだった。
翌日、田沼は貴彦を呼び出し百合のことを頼むと頭を下げるが、
そんな彼の気持ちが分かる貴彦は百合が嘘をついていると告げてしまう。
はるも近くにいるからこそ、百合が心の奥では田沼を愛していることに気づく。
はるは百合に、自分こそわがままを直すべきだと忠告する。
田沼がロビーでチェックアウトしていると、百合が現れ、
自分がもっと素直になるまで待っていて欲しいと告げる。
お互いに心を通わせた百合と田沼は微笑あう。そして百合ははるに、
自分よりはるに気がある支配人などもう興味がなくなったと言う。
【第53話】
はるは百合に貴彦が自分のことを好きに違いないと言われ、悩んでしまう。
はるは、二人の男性から想いを寄せられて困っている友人のことだと言って、
遥子に恋愛相談をするが、全てを見透かした遥子は、
何のアドバイスもせず、自分の心に素直になるしかないとさりげなく伝える。
そんな時、板前・敦の高校時代の同級生で、夫婦の草薙と留美子が湯之国屋に泊まる。
敦は二人のために料理の腕をふるうが、草薙はまったく手をつけず、敦との再会も喜ばなかった。
エリート銀行員の草薙は東京から北海道の支店に転勤になり、屈折した思いを持っていた。
時同じくして、北海道の温泉各地で親子三人連れの詐欺事件が続発していた。
湯之国屋にも旅館組合から注意するよう連絡が入る。
そんな矢先、子どもの翔太を連れた小向、直子夫婦が旅館に来る。
翔太の愛らしさにはるは目を細めるが、彼が持っていたいくつかのボールペンを見て、
ショックを受ける。
小向たちは初めて北海道にやって来たと言ったのだが、
そのボールペンは北海道各地の温泉場の旅館やホテルのものだったのだ。
はるは彼らがその詐欺師だと見抜き、それらのボールペンを見せて、自分の気持ちを代弁する。
深夜、夫婦はそっと旅館を逃げ出そうとする。
【第54話】
はるは逃げ出そうとした小向と直子をつかまえ、翔太のためにも逃げないでほしい、と訴える。
小向たちは民宿を営んでいたが、信用していた男に騙され、全てを失ったと告白。
“世間”に復讐するため、詐欺を続けていたが、はるの言葉に心を動かされ、
自首を決心、翔太は実家に預けることにする。
翌朝、はるを始め、旅館の面々は小向家族を応援するように豪華な食事を出し、
彼らを見送ろうとするが、そこに刑事たちがやって来る。
はるたちはどうしてそんなことになったのか理解出来なかったが、
草薙が通報したことが分かる。
再出発を誓った小向たちの想いをふみにじるような草薙の行動に一同憤る。
留美子ははるに謝り、草薙が仕事の苦労で冷たい人間に変わってしまったことを語る。
敦は親友がそんな人間になってしまったことをはげしいショックを受けるが、
草薙のためにとっておきの特別料理を出す。
それは5年前、料理人として自信を無くした敦が当時草薙に出した料理だった。
とても食べられる代物ではなかったが、草薙は「おいしい」と言って食べてくれたのだ。
敦との友情を思い出した草薙は、涙をこぼしながら料理を味わう。
その夜極楽屋で、友達のありがたさを肴に酒を飲む貴彦と周作。
その場の雰囲気で貴彦はつい、
「はるのことを好きになってしまった……」と打ち明けるのだった。
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