25日投開票された参院広島選挙区再選挙と参院長野選挙区補選、衆院北海道2区補選で、自民党は「全敗」を喫した。新型コロナウイルス対応で苦境が続く菅政権に「政治とカネ」の問題の影響が追い打ちをかけた格好で、政権は次期衆院選に向けて態勢の立て直しを急ぐ。菅義偉首相は26日午前、首相官邸で記者団に「国民の審判を謙虚に受け止め、分析した上で正すべき点をしっかり正したい」と述べた。
公職選挙法違反で有罪が確定した河井案里元参院議員(自民を離党)の当選無効に伴う参院広島再選挙では、諸派新人の宮口治子氏(45)=立憲民主党、国民民主党、社民党推薦=が、自民党新人の西田英範氏(39)=公明党推薦=ら5氏を破って初当選した。
自民党の下村博文政調会長は26日午前、党経済成長戦略本部の会合であいさつし、「昨日の選挙は我が党にとって大変厳しい結果だった。国民の声を謙虚に受け止め、菅政権のもとで一致結束して(新型コロナの感染拡大という)国難に当たり、国民の信頼が得られるようにさらに対処していく必要がある」と述べた。
自民党の山口泰明選対委員長は25日夜、党本部で記者団に「こういう結果になり残念だ。有権者の審判を厳粛に受け止め、今後の選挙は反省を踏まえてやっていきたい」と述べた。公明党の石井啓一幹事長も「政権運営への影響なし、とは言えない。国民の信頼を回復するため全力で取り組まなければならない」と厳しい表情で語った。
ある閣僚は3選挙全敗について「今回はおきゅうを据えるより強かった。自民は崖っぷちに近付いている」と指摘した。自民党内からは「何か変えないと次の衆院選は厳しい。もう人事刷新という声が出ている」(閣僚経験者)と内閣改造や党役員人事で目先を変えるべきだとの声も上がっている。
今回の3選挙は菅政権発足後初の国政選挙で、秋までにある次期衆院選の前哨戦だった。投票率は広島33・61%、長野44・40%、北海道2区30・46%にとどまった。 (WEB抜粋引用)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます