雨の記号(rain symbol)

最後の日を前に

 明日で今の職場とは終わりである。今日は院内の各所にお別れの挨拶をして回った。いろいろクレームをつけられたりしたが、最後は気持ちのよい言葉を交わせた。いろいろ厳しい指摘を受けたりもしてきたが、それが悪意でなかったのをこの時感じた。席を外していて挨拶を交わせなかった方がいたのは残念だった。
 保育所にも挨拶にいった。保母さんから連絡を受け、子供たちが最後の挨拶をしたがっていると聞いて感激した。
 仕事の合間に保育所を訪ねたら、子供たちは整列して僕を待ち受けた。保母さんの手でドアが開けられ、僕と顔を見合わせた瞬間、泣き出す子がいた。今年から一年生になる女子だった。
 ああっ、と思った。保母さんが、クリスマス会の日にサンタのおじさんをやってくださった方だよ、と説明をしていたのかもしれない。
 目の前で泣いている子を前にしての挨拶は、いつになく緊張した。クリスマス会の時は面白い話を自由にできたのに、コチコチした挨拶になってしまった。
 最後は素顔の僕との記念写真になった。この子らにとって、サンタではなく、現実の僕との記念写真が加わることになる。何年かたって、どちらが先に省みられなくなるだろう。それはもちろん分かりきっている。
 しかし、僕にとってはどっちも大事な記念写真になる。
 僕と子供たちの間をつないでくれた保母さんたち、今までどうもありがとう。
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