雨の記号(rain symbol)

LOVELYZ、GFRIENDの音楽と清純






 LOVELYZ、GFRIENDの音楽と清純
LOVELYZ, GFRIEND's music and purity




 新曲「今、私たち(지금, 우리)」は前回の「WoW」よりいいと思う。

 「今、私たち(지금, 우리)」は”これでダメなら”の覚悟を感じさせる歌だ。中毒性のあるフレーズをあえて用意せず、というよりそこにこだわらず、自分たちの目指すスタイルの音楽をまっすぐぶつけてきている。

 このポジションで勝負していく覚悟を決めたということだろうか? 

 そのせいかどうか、メンバーらの歌う姿において”清純””清潔”の純度はますます高まって感じられる。

 清純度のイメージ合戦でとらえるなら、Apinkと並んだかあるいは超えた(おそらく)ようにも感じられる。

 しかし、超えたとしても人気が出なければ意味を持たない。

 純度の高い清純イメージを保ちながら、彼女らがこれからも第一線で活躍していく突破口を開いたかどうかはまだ何ともいえない。


 ボーイズグループ(BIGBANG、EXO、BTS)の活躍から見る限り、K-POPが世界中の音楽ファンのハートを沸かせているのは確かなこととなってきた。

 BTSの「2017 EPISODE III THE WINGS TOUR」の動画をユーチューブでよく見る。

 BTSのダンスやジミンらの歌声に会場が嵐のような歓声に包まれているのを見たり、ステージのかぶりつきでファンらが涙目でBTSと一緒に歌うのを見たりすると、K-POPガールズも北米や南米の地でこのようなコンサートを早く見せてほしいものだと願う。

 BTSなどボーイズグループの音楽はまちがいなく世界に向けて活路を見出しつつある。
 
 他のボーイズもそこに並ぼうとしている。
 
 ガールズグループはまだまだの現状である。

 BLACKPINKやTWICEはグローバルへの道に何とかたどり着き、切り開きつつあるようには感じる。

 しかし、他ガールズにとって両者の後姿は遠く霞んでいる。

 期待したガールズの三番手GFRIENDはここに来て失速気味というか、両者からの遅れが顕著となってきた。

 彼女たちはトレーニングウェアや制服を着こんで学園ソングでデビューして来た。

 シングル曲を片っ端にヒットさせ、1年後には大ブレイクのアイドルグループに成長した。

 これは彼女たちにとって良かったかどうかは分からない。
 
 子供から大人たちにまで人気を広げ、誰もが知るアイドルグループとなって、CDもたくさん売れたことだろう。

 ただ、彼女らのファンダムがどれほどの規模だったかについてはよく知らない。
 
 相当の規模まで膨らんだと推測するが、論争を交わすような音楽でもないので、ファンはどんどん入って来たがいつの間にか消えたファンも多かったのではと推測する。

 少数のファンと会う必要もないビッグ格のアイドルとなったことで、熱心なファン層をきっちり確保しないままの活動が続いてしまったんじゃないかと今になって思う。

 結果、彼女たちはファンダムのあやふやな船に乗ったまま学園ソングのステージをやってきたことになる。

 熱狂的に支持した同世代のファンたちも、GFRIENDを学園ソングの青春グループとして、自分史のアルバムに収めて卒業してしまう可能性が出てきたかもしれないということだ。

 遠くの国々のファンはGFRIENDの学園ソングをそれほ重要とは受け止めないかもしれない。

 GFRIENDが音楽で歌い描いた極東アジアの女子高生の学園ソングなど、彼(彼女)らが同世代のファンタジーやノスタルジーとして共有できるとはとても思えない。

 ただのカテゴリーソングとして受け止めるから、夢中度は浅く、その代わり飽きたからと捨てることもない。
 
 GFRIENDのように似たような音楽をやるガールズが登場したら、またそれを迎え入れて楽しむに違いない。


 だが、韓国内のファンらはひとつ(高校)の時代を色濃く創出したGFRIENDの音楽に深く酔った分、自分史と共有して過去のアルバムに押し込んでしまうことになるかもしれない。

 こうなると別の曲を歌われても夢中で聴いた曲と重ねて聞くようになり、新曲に”ダメ出し”をして、”GFRIENDはもういい”となってしまうに違いない。

 高校卒業の世代は新しい出会いに忙しく、実際的に現在から前が多忙で、後ろを振り返る暇などないのが”青春実像”であり、実態と言える。

 写真のように一冊のアルバムに収まってしまうと、それを振り返って見る機会はなかなか訪れない。
 
 学園ソングでスタートしたGFRIENDは、大ブレイクしたがゆえに卒業からのイメチェンに四苦八苦の状況を迎えてしまった。


 新たな展望を見据え、GFRIENDの実験的試みとなった「FINGERTIP」は、正統スタイルの歌とダンスの粋を尽くしたものだったが、意外と早くファンに飽きられた感がある。

 自分も当初は夢中で視聴したが、ステージのカッコよさを追ったせいか人間味の乏しいパフォーマンスに見えて来だしている。

 このステージを見て、GFRIENDに背を向けたファンはけっこう出たかもしれない。

 GFRIENDは大きな試練に直面したかもしれない。


 LOVELYZも”清純”にこだわらない方法の模索も必要かもしれない。

 ”清純”にこだわり過ぎると、パフォーマンスもパターン化の泥沼に陥り、グループ自体がファンと一緒に成長していけなくなるかもしれない。

 LOVELYZの課題は清純に成熟をどのように配合していくかが今後の課題となって来るかもしれない。



コメント一覧

諫早
 ボーイズならゲイのファンがいくらいようと構わないと思いますが、TWICEやBLACKPINKをゲイの人たちターゲットで、北米進出させるのはちょっとねえ…。
 笑い話ですんでるうちはいいですが、妙な風に人気が発火し、先方からその線でプロデュースの動きが出てこようものならややこしくなって大変じゃないですか(笑))
 TWICEやBLACKPINKをそんな会場に送り込むのはためらいを覚えますね(経験上、そういう人たちって心やさしくヒューマンな人たち多いんですけど、世間の目が…そのへんはぐっと我慢し人気が出るまで正攻法スタイルで耐えた方がいいです(笑))。
 ソロアーチストがバックダンサー引き連れて踊るカル群舞は、カリスマ型の政治家が大衆を率いていかねばならなかった20世紀型のダンスステージだと自分は理解しだしています。
 21世紀も少しずつ熟してきた今、ステージに立ってるメンバーはみんなそれぞれ目立った方がいいんです。みんな何か取柄を持ってる。
 たかが音楽ステージでもそう思えば、それぞれが役割を持つK-POPガールズも存在価値を持ってきます。実際、アジアでは、女子ソロアーチストがバックダンサーを引き連れて歌う音楽ステージは、ガールズグループのステージより輝きが弱いと感じるようになりましたし…。
 いずれTWICEやBLACKPINKは、アメリカで7000~8000人くらいの会場をいっぱいにし、ファンの熱い歓声のこだまするコンサートをやってくれると信じてみたいものです。
名無し
海外の男性アイドルと聞いて思いつく名前・・・・・・ジャスティン・ビーバー、ワン・ダイレクション、旧ジョナス・ブラザーズ。

K-popみたいにグループでカル群舞するのは存在しない。

女性アイドル?・・・・・・テイラー・スウィフト、アリアナ・グランデ、リアーナ、シャキーラetc.

そもそも実力ありすぎてアイドルと呼ぶのが憚られるほどだが皆ソロで、バックダンサー引き連れてカル群舞する。

明らかに男性アイドル分野の方が海外では未開拓部分が大きく正攻法で行ける(その点で最初GGで米国進出狙ったのは韓国側の失敗)。
女性アイドルは層が厚すぎて、「自分がアメリカ人なら果たしてこの人達を差し置いてTWICEに注目するだろうか?」
と考えると、「アニメ=カワイイ=K-pop女性アイドル」をこよなく愛するごく一部の層を開墾することしか残されてない印象。
ビルボードのK-pop担当記者に韓国の音楽記者が、「人気拡大の為にK-popが今後取るべき方策は?」と尋ねたところ、
「K-popはゲイの人達に人気がありますから、そこを狙っては?」とちょっと申し訳なさそうに回答してました。
YouTubeのリアクション動画見てもそれは明らか(笑)だったので、う~ん・・・やっぱりそう考えてたかと。
全員カミングアウト済のアイドルグループは確かにアメリカでウケそうですが韓国社会が許さないでしょうね。
そういえばTWICEのMVのコメント欄に「この子達が全員ゲイだったら良いのに!」というのがありました(笑)
無茶言うなよと(笑)
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