7月12日から14日にかけて、イギリス・ウェストサセックス州で開催された"モータースポーツの祭典"
名物のヒルクライムに挑む映像をご紹介しよう。
マクラーレン P1は、カーボンファイバー製のモノコックとボディ・パネルを持つ車体に、
3.8リッターV型8気筒ツインターボ・エンジンに加え、
電気モーターとリチウムイオン・バッテリーも搭載したハイブリッド・スーパーカー。
エンジンとモーターの合計で最高出力916psを発揮、
最大トルクはクラッチ保護のため91.8kgmに制限されているという。
ボディのフォルムが生み出すダウンフォースは最大600kgに達し、
0-100km/hを3秒以下で加速。最高速度は350km/hでリミッターが作動する。
世界限定375台が生産される予定で、日本でも9,661万5,000円という価格で販売中だ。
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今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは、会場に2台のP1が持ち込まれたようだが、
ジュネーブで公開されたものと同じボディ・カラーがイエローの車両はテント内に展示され、
濃いパープルのようなブラック・メタリックに塗られた1台(認証プロトタイプ4号車)には、
現在ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス・チームからF1世界選手権に参戦中のドライバー、
ジェンソン・バトン選手が乗り込み、大勢の観客が見守る中、
グッドウッドの名物となっているヒルクライム・コースを走行した。
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走行モードは、エアロダイナミクスおよびサスペンションのセッティングがサーキット向けとなり
車高が50mmダウンする「レース」モードにセット。このヒルクライムでは
「スーパーカー・クラス」から出場するクルマは残念ながらタイム計測されないのだが、
バトン選手の言葉によると「今までここで乗ったどのクルマよりも速かった」とのこと。
F1マシンよりも?という質問に対しては「身体がきつく固定されるF1マシンと比較するのは難しいけれど、
グリップはP1の方が高いし、加速に関して言えばP1の方が間違いなく上」と答えたという。
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同乗したイギリス・テレグラフ紙の記者によれば、
「聞こえるのはV8エンジンのサウンドとウェイストゲートの音だけで、
知らずに乗ればハイブリッドとは思わないだろう」とのこと。モーターの存在は
「ハイ・チューンされたエンジンのターボラグを、
"どんな僅かな遅れも許すまい"として埋めようとするその働き」から分かるそうだ。
現在モナコでマクラーレンの「MP4-12C」に乗っているというバトン選手は、
P1に買い換えたいか?と訊かれ、
「生産台数が限られているけれど、将来は購入したいね」と答えていた。
それでは、その貴重な走りが楽しめる現地からの映像をどうぞ
(少々煩わしい広告にはご辛抱願いたい)。
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