2007年6月
やっとの思いで昼食を食べたあとは、
今回の一番の目的地「鹿洞書院 녹동서원 ノットンソウォン」に向かう。
ここは大邱市内からかなり南の外れに位置する。
豊臣秀吉の朝鮮出兵の文禄・慶長の役(1592年~)の時に日本軍の先鋒として朝鮮に上陸したものの
その後、韓国に帰化したと言われる 金忠善(김충선 キムチュンソン)が祀られている。
代々、子孫の方々が今もこの地を守っているのだ。
この金忠善は日本名を沙也加(さやか)というそうであるが、誰であったのかははっきりしない。
韓国に寝返ったために、一族縁者が皆殺しにされたのかもしれないし、
一族を守るために偽名を使ったのかもしれない。
しかし、悲惨な戦いの中で、朝鮮の人たちの人柄に心を打たれ、
祖国を捨て、朝鮮の民と共に生きることを決めた沙也加。
真相はどうであれ、実在した人物であることは確かである。
この肖像画が沙也加であると言われている。沙也加の位牌が祀られている。
こちらの鹿洞書院の隣にある「忠節館」には彼の遺品が展示されている。
これが沙也加の使った刀か。
この忠節館は沙也加の資料の他に、日韓文化交流の場としても活用できるようになっているため
遺品の他に歴史関係の資料やこんな書道の作品も展示されていた。
事前に見学を申し込んでいたので、金氏宗会の方が日本語で案内してくださったよ。
日本人を祖先にもつことに誇りをもって今も大事にしてくださっているこの場所。
私たち日本人も大切にしていきたいものです。
沙也加については、司馬遼太郎が「街道をゆく」の「韓のくに紀行」」で紹介しているそうだ。
歴史に興味のある人はぜひ読んでみてね♪
さて、すったもんだの大邱見学は、なんとか予定通りの見学を終え、
無事、釜山に戻ることになったのでした。
帰宅時間が予定よりかなり遅れたのは、ケンチャナヨ~
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