ひろせはぁちゃん 保護猫日記

大阪府摂津市の工場から、保護した6匹の保護猫と暮らしています。

発症0匹目のあんこについて ~助けてあげられなくてごめんなさい~

2021-12-16 23:42:30 | 日記

はぁちゃんをどうしても助けたかったのには理由がありました。

その理由は、発症0匹目のあんこという猫です。あんこは私が初めて、家に迎えた猫です。
はぁちゃん達より少し前に、あんこは我が家にやって来ました。

あんこも元々は、摂津市の同じ工場で生まれた猫でしたが、子猫の頃に冷たくなりかけていたところを、
おじいさんが家に連れて帰り飼っていました。

4月末、訳あって我が家で保護。里親さんを探すことになりました。
月齢7か月でまだ幼さの残る、長毛でとてもかわいい、人懐こい女の子でした。すぐに里親さんが決まるだろうと思っていました。
(この時はまだ、工場の猫達が追い出されてしまうことを知りませんでした。)



私にとって初めての猫との生活は、とてもとても幸せでした。
家に帰るとあんこが待っていると思うと、仕事も頑張れました。遊ぶのも甘えるのも大好きで、夜は枕元で一緒に寝てくれました。

しかし、あんことの幸せな日々は長くは続かず、5月末のある日、あんこの調子が急変。ゼェゼェと肩で息をするようになりました。
つい数日前まで元気いっぱい猫じゃらしで遊んでいたのに、と思いながら病院へ。そのまま5日間入院。
「あんこを助けてくれるなら、いくらかかってもいい」と病院にお願いしましたが、あんこは回復することはなく、亡くなってしまいました。

入院及び治療費は117,766円でした。


後から思うに、あんこもFIPだった可能性が非常に高いと思います。
しかし病院から「考えられる原因の1つがFIP」と言われただけで、この時の私はまだFIP治療薬の存在を知りませんでした。

もっと早く体調不良に気づいていれば、助けてあげられたのではないか。
私が引き取らず、おじいさんの家にいた方が幸せだったのではないかと、悔やんでも悔やみきれませんでした。
私のようなしょうもない人間が生きているのに、愛され可愛がられる為に生まれてきたあんこが、
どうしてこんなに幼くして亡くなってしまうのだろうと思いました。

そして7月初め、今度は はぁちゃんがFIP発症。大変ショックでしたが、「今度は必ず助けてあげるから、」と思いました。


私が「保護猫6匹」を保護した経緯~工場の猫が処分されてしまう~

2021-12-16 18:36:45 | 日記

大阪府摂津市のとある工場内に15匹の猫が住んでおりました。
そこで勤務するおじいさんが長年、猫のお世話をしていました。
早朝に毎日、休みの日にまで工場に来て、猫にご飯をあげていました。

私は個人ボランティアでTNR(野良猫の避妊・去勢手術)をしており、
数年前にそこで活動をしたことをキッカケに、その猫達に出会いました。

おじいさんが大変可愛がっていた為、猫達は人懐こく、
おじいさんが「にゃんこ~」と呼ぶと、みんな一斉にやって来ます。
我先に膝を取り合い、膝に乗れなかった猫は、肩に乗って甘える姿は、とても微笑ましかったです。
頭数が多い為か名前はなく、みんな「にゃんこ~」と呼ばれていました。

野良ながらも穏やかに暮らしていた猫達ですが、今年(2021年)の夏におじいさんの定年退職が決定。
それに伴い、猫達は工場から追い出されてしまうことに…。
追い出されてしまうと猫達は生きていくことが出来ません。

工場側から「これまでは大目に見てきたが、もう猫達は保健所に処分してもらう」を言われてしまいました。
また、おじいさんが定年退職してしまうと、もう工場内に入ることが出来ず、
猫達はご飯をもらうことが出来なくなってしまいます。(従業員の中には猫が好きな人もいたそうですが、
工場側に歯向かってまでこの先、猫達にご飯をあげられる人はいませんでした。)


おじいさんの家にも、工場から保護した猫が複数おり、これ以上飼うことは出来ません。
私がこの話を聞いた時、猫達には「後2ヶ月」の猶予しかありませんでした。
後2ヶ月の間に15匹の居場所を確保しなければ、処分されるか、工場から追い出されて、生きていけなくなってしまう…。

その頃ちょうど私は、猫の飼育可能な物件に引っ越ししたばかりでした。
1匹でも多く助けたいと思った結果、私の家では順番に6匹を保護しました。

そして私と保護猫6匹との生活が始まりました。

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残りの9匹はありがたいことに、保護猫団体さんが一旦引き取ってくれることになりました。

残りの9匹を助けてくれたのは、大阪府高槻市の保護猫団体さん「高槻ねこのおうち」さんです。
私が猫を保護するにあたって、親身に相談にのってくれました。

高槻ねこのおうちさんのブログはこちらです↓
https://ameblo.jp/necono-ouchi/


FIPという恐ろしい難病について

2021-12-16 18:36:31 | 日記

猫腸コロナウイルスは多くの猫が持っており、8割以上が持っているとも言われます。
それ自体は問題ありません。

ただ稀に、猫腸コロナウイルスが変異して「強毒化」してしまうと、猫伝染性腹膜炎(FIP/エフアイピー)という恐ろしい病気を引き起こします。

症状としては、
・ウェットタイプ→腹水や胸水が溜まります
・ドライタイプ→リンパ腫が出来たり、神経症状が出たりします
・混合タイプ→その両方の症状が出るものです

発症してしまうと、致死率は99.9パーセントと言われており、数日~数ヶ月程度で命を落としてしまう恐ろしい病気です。
ずっと効果的な治療方法はなかったのですが、ここ数年の間に開発されたFIP治療薬が治療に効果的であると報告されるようになりました。
その1つが「メロンX(メロンV)」という薬です。

ただし、この治療薬は日本では承認されておらず、非常に高額な治療費が必要です。

FIPの治療をしている動物病院はかなり少なく、大阪では1つしかありません。
私も当初はそこへ通院しようと考えておりましたが、猫達を保護する際にお世話になった保護猫団体より、
関東のとある病院を紹介してもらいました。

そして「メロンX(メロンV)」という治療薬の投薬を開始しました。

関東の病院より、どうしても必要な時だけ往診に来てもらい、
基本的な投薬指示はオンラインにて指示してもらいました。

投薬中は2週間~1ヶ月毎に、近所の病院で血液検査やエコー検査などをして、
その結果を元に、関東の病院の指示を仰ぎました。