現在の日本では、50回の葬儀があると、1回は自死の方の葬儀になります。否応なしに、自死の方の葬儀に遇うことになったり、自死だったという話を耳にすることになります。
自死遺族は、自分の関わりが不十分だったとか、本人の選択が悪いことだったと、悩み迷いがちです。
お釈迦様は、自死について、どのようにおっしゃったのでしょうか。それは「どのように生きてきたのかを見なさい」と。
どのように亡くなったのかではなく、どにように生きてきたかということを、しっかり認識することを教えました。
仏さまの教えでは、煩悩におかされていることは悪です。三毒煩悩(むさぼり・怒り・愚かな知恵)から生ずることは、悪です。でも自死は、煩悩から発生したことではありません。
阿弥陀仏の本願から見れば、自死の人に対して、そんなに悩んだんだ、苦しんだんだ、迷ったんだね、とそのまま招き入れてくれています。
自死はしない方がいい、とにかく迷ったら苦しんだのなら、誰かを頼りなさい、必ず受け止めてくれる人がいるはずだから、と。