五木寛之「新・地図のない旅」より
『アウシュビッツの収容所でも笑いを忘れない人びとがいたらしい。一日に一つずつ、笑える話を披露して、力なくフフフと笑い合う。そんなユーモアをドイツ語で「ガルゲンフモール」とかいうらしい。ガルゲンは絞首台、フモールはユーモアだろう。〜中略〜
私たち日本人のユーモア感覚はそれほど重厚ではない。ある種の軽さが特徴ではないかと思う。』
という導入を経て
シルバー川柳の傑作をいくつか紹介しその軽妙さに著者が感心するという流れ。
『そういう現実(なんとも言えない深刻な問題)をユーモアに託して受け流す智恵は、したたかでもあり、同時にそれでいいのか、と思う時もある。むずかしい。』…と結んである。
右から左に受け流す、のもヨシ
がっぷり四つで受け止めるもまたヨシ、なのかもしれない。
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