それは、ミドルボイスとチェストボイス(一般的にいうところの”地声”)とヘッドボイス(一般的にいうところの”裏声”)の声の質があまりにも違い過ぎて、高音部、特にサビの部分が素っ頓狂(突然調子外れに感じる)に聞こえてしまうと言う事。
これは私にとって新たなる大問題だ。別に私は歌手じゃなくて趣味だから「本当はどうでもいい問題」なのだけれど、私にとって歌は唯一の取り柄であるので、かなりショックを受けた。
今まで地声の最高音以上が出てくるとヘッドボイスに切り替えていたのだが、今後はヘッドボイスの声量(声の音量)がガクンと下がるところで地声に切り替えるように練習してみよう、と思った。
Re: ヘッドボイスとファルセットボイス Misiaの歌を練習中 その7 管理人 - 2002/10/07(Mon) 16:57:07
さて、ヘッドボイスとファルセットボイスはどちらも「裏声」と一般的には言われるみたいだが、本当は違うと思う。
私の身の回りに歌の先生がいるわけではないし、もともと音楽用語は曖昧でヘッドボイスとファルセットボイスの違い自体が曖昧だ。私自身、他の人の音を未だ聞いた事が無い。
だけれど、「高い声で歌える本 Misiaの歌を練習中 その6」の中の本では明確に違いを指摘していた。ということで、私はそれにそって自分で勝手に区分けしている事を予め了承下さい。
とりわけカラオケに行った時、唯一ファルセットでも歌う友人がいる。ファルセットはかなり息の量がいるので、端から聞くとちょっと苦しそうに聞こえてしまうし、なによりも他の人のヘッドボイスもちょっと聞いてみたいというのもあった。
ヘッドボイスを出してとお願いするのだが、「出し方が分からない」と言われてしまった。そういえばそうかも知れない。私も今まで理論的に考えて出していたわけではないので、説明に苦しむ。
Re: ヘッドボイスとファルセットボイス Misiaの歌を練習中 その7 管理人 - 2002/10/07(Mon) 17:29:40
家に帰ってから鏡を持ってごちゃごちゃと色々と発声していたところ、だんだん答えが近付いてきたような気がしたので、ここでレポート。
まず、チェストボイスとミドルボイス。これは簡単に言うと地声のこと。声の高い低いで「自分が響く感じがする」箇所が違うだけで発声の仕方は一緒。チェストボイスは胸の当たりで響く感じがする低い音、ミドルボイスはおでこや頭のてっぺんまでに響く感じがする比較的高い音だ。
用語がちょっと難しいだけで誰でも普通に使っている声なので問題なし。普通に会話をする時の発声の仕方だから。
ファルセットボイスは、ハミング(口を閉じて声を鼻に抜かしてメロディだけを歌うこと)する時の発声の仕方。声の低い人でもハミングすると高い音が出せるのは、チェストボイスとミドルボイスとは発声の仕方が違うから。
声帯はのどの奥にあるので、普通の鏡では見る事が出来ないのだが、チェストボイスとミドルボイスは声帯の開き具合によって音の高い低いをほとんど決める。
ファルセットボイスは声帯は開いたままで、声帯の上の喉の空間を筋肉を使って細くしたり太くしたりして音の高い低いを決めるのだ。
声を出すのと高い低いを声帯だけで全部するのがチェストボイスとミドルボイス、声は声帯で作っておいて高い低いは喉の空間の度合いで決めるのがファルセット、ということだ。
Re: ヘッドボイスとファルセットボイス Misiaの歌を練習中 その7 管理人 - 2002/10/07(Mon) 18:35:25
ファルセットボイスを出すのは比較的容易い。高い音をハミングするとOK。
しかし、ファルセットの音は高い声を手に入れられる反面、結局「鼻歌」なので音が小さい。吐く息の中で声にする事が出来るのは50%くらいしか無いかも知れない。後の50%は無駄になっている。マイクで歌う時は比較的大きな声で歌わないと聞きづらいので非常に疲れてしまう。
こう言う時に威力を発揮するのが「ヘッドボイス」。ヘッドボイスという言葉は「頭のてっぺんから喉にかけて自分が響きを感じる声」という意味だ。これはファルセットを発声した時にも感じる事が出来るが、ヘッドボイスはファルセットと基本的に同じ発声で、ヘッドボイスは「ファルセットの声を増幅したもの」だから。
Re: ヘッドボイスとファルセットボイス Misiaの歌を練習中 その7 管理人 - 2002/10/07(Mon) 19:30:43
声を大きくしようと息をたくさん吐いても実は増幅はしない。声の大きさは肺~声帯の気圧と声帯~口や外気の気圧の差が大きい程、大きな声になる。ファルセットはもともと声帯が開きぎみなので、大きな声というのが難しい。
「そんなぁ・・・じゃ、どうやって声を増幅させるのよ?!」
色々と自分の喉を鏡を使って研究した結果、「ヘッドボイスは口、特に舌を使って声を増幅させる」という事が分かった。
鏡を使って口の中を見てもらうとよく分かるのだが、同じ高さの音でもファルセットとチェスト・ミドルボイスでは、明らかに喉の形が違う事が分かる。
チェスト・ミドルボイスの場合と違ってファルセットボイスで声を出す時は、喉の奥の両サイドからピンクの膜みたいなものがピョコピョコ出てくる。
このピンクの膜(医学用語でどういうのかは知らない)はファルセットの声が高くなればなるほど大きくせり出してくるのが分かるはず。おそらく、ファルセットと言うのは、この膜で音の高い低いを調節しているのだと思う。
ヘッドボイスはファルセットの発声をしたまま、舌を奥に引っ込めて喉を塞ぐように(完全には塞がない)すると出せる。巻舌にするのではなくて、舌の奥を使うような感じで。吐く息はなるべく鼻からもれないように注意する。
結構特殊な舌の使い方なのですぐには出せないかも知れないが、舌を動かす事が出来ない人はそうそういないので、このあたりは慣れ、もしくは練習次第だ。
Re: ヘッドボイスとファルセットボイス Misiaの歌を練習中 その7 管理人 - 2002/10/07(Mon) 19:53:34
吐く息の強さは強すぎても弱すぎてもヘッドボイスはかすれてしまってファルセットっぽくなってしまう。吐く息の強さも微調整が必要。また、ファルセットの声をキープするので、あまり低い音だとやりにくいのでこちらも注意だ。
難しい事を書いてしまったが、ヘッドボイスの練習方法としてはアニメーションの「走れ! ジョリィ」の歌が意外と良いかも知れない。
この歌はサビの部分で「走れ! ジョリィ(トルルルル)」と歌うが、この”トルルルル”(トリルという)がヘッドボイスの舌の使い方とちょうど一緒。
まずは舌の位置を感覚でつかんでから、次第にトリルではなくて普通に歌えるようになるとヘッドボイスが出来るようになる、と思う。
「走れ! ジョリィ」の歌を知らない場合は、まずアイウエオの「エ」をファルセットで発生しながら、舌を徐々に引っ込めていく。舌先は下に向けたまま、舌の奥で引っ込めると言う感覚で。口はあまり大きく開けずに、半開きの感じで。
舌を引っ込めていくと、声の質が変わっていくのが分かると思う。最初はかすれ気味だった声の質が、だんだんとはっきりとした質に変わるはず。
Re: ヘッドボイスとファルセットボイス Misiaの歌を練習中 その7 管理人 - 2002/10/07(Mon) 20:15:21
そういうわけで、ヘッドボイスは舌を使って喉から出る空気を少なくして、外と中の気圧の差を大きくする事により、ファルセットよりも声量を大きくする事が出来る、というものだ。
だんだん慣れてくると声帯自体をも微妙に変化させて、ハミングでもヘッドボイス、ファルセット、チェスト・ミドルボイスを歌い分ける事も可能になる。「歯で口笛を吹く事が出来る人」みたいに・・・。
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