アイデアリズム idealism daydream

エレベーター達人事件

OK! みンな、ノッてるかァい!?

「シーーーーン・・・」

崩壊しつつある学級も、一気に静まり返りそうな出だしである。

ノッてる者を振り落とすヒンヤリ感。

13年前に聞いた時も、何とも古めかしい響きがあった。

私がロック・コンサートやライブにいるとしたら、大概会場警備だったりするが、寡聞にしてこンなセリフは聞いた事がない。

諸君の中には、或いはロックに造詣が深い者がいるかもしれないが、本当にそンな事を言った時代はあったのだろうか。

20年以上前の、キャロルとかの全盛期にはもしかするとあったのか。

エルビスは英語で叫んだのか。

取り合えず、「マイ・ウェイ」はフランク・シナトラじゃないのか。

13年前はどう続いたろう。

「OK! みンな、ノッてるかァい!?

 オレたちゃハミダシ野郎のアウトロー!

 不幸に向かって突っ走る・・・」

訂正。

「OK! みンな、ノッてるかァい!?

 オレたちゃハミダシ野郎のアウトロー!

 自由に向かって突っ走る!

 WE ARE ブッちぎりッ、バトル・ハッカーズ!!」

「マシンロボ・クロノスの大逆襲」の人気を受けて、続いて送り込まれた第二段「マシンロボ・ぶっちぎりバトルハッカーズ」の冒頭ナレーションである。

語調のハデさの割りに、何かうそ寒い感じがするのは何故だろう。

前作とはガラリと作風を変えて挑戦したのは良かった。

でも挑戦だから、負ける事もあるのさ。

ノリ物とはそうしたものだ。

いつでもどこでも100%安心、という事はありえない。

飛行機でも自動車でもチャリでも同様だ。

エレベーターだって同じ事だ。

諸君もエレベーターに乗った事はあるだろう。

エレベーターに乗ったら、諸君の多くは階数表示を執拗に見つめ続ける事だろう。

屋外に面しているタイプだったら、秋晴れの後楽園遊園地を眼下に見下ろしつつ「なンでこの陽気に昼食会の後片付けなンかやンなきゃならンのよ」と、遠いマナザシになったりするかもしれない。

だが、私ならもう一箇所、天井を見上げるだろう。

想像してみ給え。

稼動中のエレベーターが階の中途で、突然強烈な衝撃が襲ったかと思ったら、なンと停止してしまった!

非常電話も通じない、どうする!?

これはもう、天井しかない。

「フフフ、甘いな」

とか言いつつ、輸送箱の上に脱出だ。

次にヤツが仕掛けてくるとしたら、ワイヤーを切断して箱ごと奈落へ真ッ逆さまか、逆にこちらがワイヤーを上っているところで箱を動かして天井でプレスか、である。

早めに壁に取り付いて、手近な階の扉をコジ開けないといけない。

ひょっとすると、素直に1階で止まるかもしれない。

油断するなよ、待ち伏せがあって当然だ。

一斉射撃だ。

ホラ、天井にかわしていて良かったろ。

手榴弾で反撃、強行突破だ。

「しかし妙ですね、この艦。少年兵ばかりじゃないですか」

どこも人手不足なンだろ。

ブリッジを制圧する、続けッ!!
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