茶陶で有名な遠州七窯の一つ膳所焼窯元の住宅です。
陶芸家の自邸という事もあって、オリジナルの素材である陶片(膳所焼の器を割ったもの)を外壁の一部やポーチ脇の水盤に埋め込んでいます。光の当たる角度によって陶片が乱反射し、独特の風合いを生み出しています。
ファサードにインパクトを与えている緑色のL型窓は、黒褐色をした膳所焼の一輪挿しに生けた草木の緑をイメージしたものです。
最初にお施主さんにお会いしたとき、「膳所焼には、一輪生けの緑がよく映える」と言っておられたところからヒントを得ました。
また、各部屋にはホールや通路につながるガラスのランマなどを設ける事によって、閉じた空間を無くし、プライバシーを保ちつつ内部のどこからも各部屋の気配が感じられるような一体性を持たせています。
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[Photo 辰巳和良]
膳所焼の家
所 在 : 滋賀県大津市
用 途 : 個人住宅
形 態 : 新 築
構 造 : 木造2階建